原題 | Close |
公開日 | 2019年1月18日 |
出演者 | ノオミ・ラパス,オリビア・ジューソン,インディラ・ヴァルマ |
ストーリー | 百戦錬磨のボディーガード・サムは、ある大富豪の令嬢・サラを護衛することになる。
莫大な遺産相続人でもあるサラを狙い、次々と危険が2人を襲う。 |
ノオミ・ラパス主演のサスペンス・アクション映画『クロース: 孤独のボディーガード』のレビュー。
クロース:孤独のボディーガードの感想/評価
アクションよりも擬似母娘の話
主人公サムは孤独なボディーガード。
腕前は一流で、”絶体絶命のピンチを的確な判断とワザで切り抜ける”最序盤のシーンで「コイツは只者じゃねえ…」と印象付けるが、次のシーンでは養子に出した娘が忘れられない母親の一面を垣間見せる。
“内なる葛藤を粗暴な振る舞いで隠そうとする”サムの姿が見えて来る。
一方、ゾーイは唯一の肉親だった父を亡くした少女。
実の母も彼女が10才の頃に自殺しており、ゾーイは残されたママ母と父の遺産を巡って対立していた。
彼女も、サムと同じように傍若無人に振る舞うことで傷ついた自身の内面を隠そうとする。
- 養子に出した娘を思う母としてのサム
- すでにこの世を去った両親に思いを馳せるゾーイ
言わば、この映画はそんな”娘を失った母サムと、母の愛情に飢えたゾーイの逃避行を描いた作品。
ひょんなことから追われる身となった2人が、彼女たちにとって異国の地であるモロッコからの脱出を目指すが、その道中で待ち受ける様々な困難が2人の関係性を深めていく。
正直、アクション映画の割りに派手な作風ではありません。
けれども、二転三転するストーリーは最後まで意外な展開が続き、ゾーイの成長と”本当の自分を認めようとする”サムの覚悟を描く部分は見応えがありました。
モロッコの雑な描写
若干、差別、もしくは偏見が入っているのでは?と。
確かにモロッコの治安はあまり良くはないわけですが、道端で誰かが誘拐されそうになっていても無関心の国民ではないはずだし、登場するモロッコ人のほぼ全てが悪人というのも極端な描き方だなという印象を受けた。
まとめ
ネットでの評判は散々でしたが、意外にも楽しめた一作。
私自身も映画レビューを投稿していますが、そんな私自身も「やっぱり、他人の評価は参考程度に留めるべきだなぁ」という当たり前のことに気付かされる作品でした。