原題 | 88 Minutes |
公開日 | 2008年4月18日 |
アル・パチーノ主演のサスペンス映画『88ミニッツ』のレビュー。
88ミニッツの感想/評価
👍それなりに楽しめる
“面白い”とは言わないけれど、「88分後にお前を殺す」というメッセージを受け取った主人公が街中を駆け回って事件を捜査する流れはサスペンス映画として楽しめました。
一応、ストーリーは筋が通っており、盛り上がるシーンも用意されているので、大切な2時間を使って観ても後悔することはありませんでした。
ただし、「主演がアル・パチーノだから観れた」ところはあり、あの特徴的な声で相手をまくしたて、体を大きく動かしているのを観ているだけで不思議とマトモな映画に思えて来ます。
個人的には”それなりに楽しめる”という言葉がしっくり来る映画でした。
👎ツッコミどころが多い
まず、”88分”にしては色々なことが起きすぎ。
主人公・ジャックが大学に来た時からカウントダウンが始まり、シカゴ中を駆け回って再び大学に戻って来るまでが88分だったわけですが、「どこでもドア」がないと厳しい。
(88分しか猶予がないとは思えないほどのんびりしているし)
この映画はタイムリミットがある割りには残り時間を見せないのですが、製作者側もそれをすると時間的な矛盾が誤魔化し切れなくなることが分かっているからでしょう。
ただし、経過時間をあまり見せてくれないので、ジリジリと時間が迫って来る緊張感やリアルタイムゆえのライブ感は全くありませんでしたが。
次に殺人鬼の意図もよく分かりませんでした。
“88分”という猶予を主人公にあげたにもかかわらず、それより前に主人公を消そうとしたり、殺人犯に仕立て上げようとしたりする。
「結局、殺人犯は何がしたかったのか?」という感じです。
それ以外にも─
- 「シェリーの証拠を集める能力の高さは何?」「指紋もDNAも揃っているのになぜ主人公を逮捕しないの?」「若い学生が一人でこんな大それたことできる?」
など、割りとツッコミどころが多い映画でした。
まとめ
“それなりに楽しめる”サスペンス映画でした。
ツッコミどころは多いわけですが、ストーリーは破綻していませんし、アル・パチーノを始めとした俳優陣の顔ぶれも悪くありません。
総じて、”それなりに楽しめる”内容の一作でした。