ケヴィン・コスナー主演のアクション映画『ラストミッション』のレビュー。
紹介
ラストミッションのストーリー
余命宣告されたCIAのスパイ・イーサン。
彼は残された時間を家族と過ごすべく、家族が住むフランスに行くのだが、妻や娘との関係はギクシャクしたままだった。
そんな時、ヴィヴィと名乗る女が現れ、イーサンに”試薬”と引き換えにCIAの仕事に協力するように迫って来る。
イーサンは家族とスパイの間に奮闘する。
ラストミッションの出演陣
役者 | 役名 |
ケヴィン・コスナー | イーサン |
ヘイリー・スタインフェルド | ゾーイ |
アンバー・ハード | ヴィヴィ |
コニー・ニールセン | クリスティン |
リチャード・サメル | ウルフ など |
感想
家族と仕事の間で
さっくり言えば、余命宣告(=死を意識したこと)をきっかけに家族の尊さに気づき、これまでの失った時間を取り返そうとする夫、父のお話。
+余命宣告されて一線を退いたスパイが、”ガンに効く”という試薬をエサにCIAの汚れ仕事をさせられるお話。
要するに、この映画は「家族もの」と「スパイもの」のいいとこ取りを狙った作品です。
さて、映画としては娯楽作品として楽しめる内容でした。
正直、”リュック・ベッソン脚本”という事実に一抹の不安を覚えましたが、実際は「家族もの」と「スパイもの」が上手く組み合わさっており、娯楽映画として十分楽しめる作品でした。
具体的には、”死を意識した”ことで家庭の尊さにようやく気づいた主人公・イーサンが、妻・クリスティンや娘・ゾーイと向き合い、失った時間を取り戻そうとする姿は非常にポジティブです。
また、スパイ映画らしく派手に敵と戦う姿は凄腕のスパイ然としていて決まっていました。
(パパの顔も似合うし、スパイの顔も似合う辺りはケヴィン・コスナーの魅力)
あと、個人的には夫・父の顔とスパイの顔の差が印象的でした。
その後…。
家を空けていた間に大家族が占拠する恐怖
“出張明けに家に帰ると見知らぬ大家族がいた”なんて、もはやホラーです。
あれを許してあげるイーサン、めっちゃ良い人。
ストーリーはそれなりに雑
破綻はしていませんが、ストーリーはそれなりに雑です。
例えば、アンバー・ハード演じるヴィヴィが”変貌”した理由や、彼女がなぜ弱ったイーサンに任務を任せたがるのかが全く分かりません。
(CIA長官のバックアップがあるのなら、もっと若くて優秀なスパイを起用できるはず)
また、急に現れたヴィヴィに「試薬と引き換えに協力して」と言われて、ホイホイ付いていくイーサンの思考回路もよく分かりません。
あと、最後の”ゾーイの彼氏の父親の友人がイーサンが追っている悪党”という展開も、非常にご都合主義的な匂いがします。
確かにストーリーは破綻していませんが、よくよく考えてみると…ということは少なくありません。
まとめ
娯楽映画として楽しめるアクション映画でした。
不器用な男が家族に尽くす姿は非常にポジティブでしたし、老いたスパイが奮闘する姿もカッコよかったです、
そして、何よりケヴィン・コスナーのスパイ役が様になっていました。