【感想・評価】『007 ゴールデンアイ(ネタバレ)』レビュー

「007」シリーズ
原題 007 GoldenEye
公開日 1995年11月17日
ストーリー 数年前、”006″ことアレックと一緒にソ連の化学兵器工場に潜入した”007″ことジェームズ・ボンド。

任務中、アレックはソ連軍に捕まってしまい、ウルモフ大佐に処刑されてしまう。

ボンドは命からがら工場から脱出するも、アレックの亡骸は置き去りにせざるを得なかった。

それから9年経ち、ソ連もすでに崩壊した世界。

NATOの最新鋭ヘリが謎の二人組に奪われる事件が発生し、続けて”ゴールデンアイ”という兵器による虐殺が発生する。

ジェームズ・ボンドは、この件を捜査すべくサンクトペテルブルクへと向かう。

ピアース・ブロスナン主演のスパイ映画『007 ゴールデンアイ』のレビュー。

007 ゴールデンアイの感想/評価

007 リビング・デイライツ』『007 消されたライセンス』に主演したティモシー・ダルトンに代わり、今回からピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを演じる。

ピアース・ブロスナン演じる新生ボンドは、ショーン・コネリーとロジャー・ムーアのボンドをミックスしたようなキャラクターになっており、殺しも厭わない冷血さと、ユーモアさを兼ね備えている。

個人的に、ショーン・コネリーのボンドはジョークが似合わず、かと言ってロジャー・ムーアのボンドも殺しが似合わないという印象を受けた。

その点、今回のボンドは人を殺めても、軽くジョークを言っても違和感がなく、ショーン・コネリーとロジャー・ムーアが演じた両極端なボンドのいいとこ取りのよう。

確かに、ティモシー・ダルトンのボンドのような”人間味溢れるキャラクター”では無くなっているが、ボンド映画に忠実なボンドとしては魅力的ではある。

さて、ボンド映画としては”可もなく不可もなし”だった。

ショーン・コネリーやロジャー・ムーアのボンド映画のようにアクション目白押しというわけでもなく、かと言ってティモシー・ダルトンのボンド映画のようにストーリーで魅せるわけでもない。

それなりのストーリーとそれなりのアクションというように、ボンド映画としてはどこか物足りなさを覚える内容になっており、消化不良感が残る。

確かに、ボンドが涼しい顔をして戦車を乗り回すシーンや、クライマックスなどは迫力満点だが、間髪入れずに次々とアクションシーンを放り込む勢いがない。

ストーリーも、『007 リビング・デイライツ』『007 消されたライセンス』の後だと人間模様や内面の描写が甘く、グッと惹き込まれるものがない。

とは言っても、アクション映画としては非常に完成度は高く、あくまでも”ボンド映画としては物足りない”というだけではあるが。

まとめ

大きく外さないボンド映画だった。

ボンド映画として物足りなさを覚えたのは事実だが、アクション映画としては非常に完成度が高く、次回作への期待が膨らむ一作ではあった。

ピアース・ブロスナン演じる新生ジェームズ・ボンドも非常に魅力的。

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