原題 | Venom |
公開日 | 2018年10月5日 |
ストーリー | 調査報道を得意とする有名記者、エディ・ブロック。
エディは”ライフ財団”が行っているとされる人体実験を追及するが、財団を率いるカールトンの反撃に遭い、全てを失ってしまう。 エディは自暴自棄になるも、”ライフ財団”の調査を続行する。 ある時、エディは”ライフ財団”の研究所への潜入に成功するが、そこで謎の生物を体内に取り込んでしまうのだった。 |
トム・ハーディ主演のマーベル映画『ヴェノム』のレビュー。
ヴェノムの感想/評価
意外と明るいバディ映画
予想に反してバディ映画だった。
私は、映画なら『デットプール』、ドラマなら『パニッシャー』くらいしかマーベル作品を観ていないので、勝手に”『ヴェノム』は善良な男と邪悪な化物のせめぎ合いを描く”ダークな作品だと思っていたが、実際は人間×化物のバディ映画だった。
意外にも清涼感ある映画になっており、最後には唯一無二の友人になるというバディ映画のお決まりと、負け犬コンビが自分より強い相手に立ち向かう展開が上手く絡み合っていた。
あと、これも予想に反して”ヴェノム”が気のいいヤツだった。
同じ負け犬として主人公・エディに共鳴するものがあったのか、ヴェノムはエディを無理やり服従させることはなく、エディとお互いに納得した上で共生できる道を模索する。
そして、最後はエディ、ヴェノムのコンビが世界を救うという。
見た目はヴィラン、中身はヒーローというギャップは面白く、かつ悪に染まり切れないヴェノムのキャラクター性も魅力的だった。
でも、ここでなら変われる
ヴェノムは「自分の惑星では負け犬だが、地球でなら変われる」と言う。
これはヴェノムのみならず、観ている側にも当てはまることで”自分が馬鹿にされない場所に移る”ことは逃げではなく、自分を守る方法の一つだ。
ヴェノムの心変わりが唐突
ヴェノムがエディと気に入った理由は”同じ負け犬として通じ合うものがあったから”と分かるけれど、ヴェノムが心変わりしてこっち側に来た理由が分からない。
最後の方にオマケを用意するなら、その分を使ってヴェノムの内面の変化を描いて欲しかったなと。
まとめ
アンチヒーローを主人公にしたアクション映画の良作。
エディとヴェノムがお互いの欠点を補い合って成長する姿は良い余韻を残し、”負け犬が世界の危機を救う”という逆転劇も観ていてスカッとする。
嬉しいことに、すでにトム・ハーディは続編以降のシリーズ作品への出演が決まっているということで、続編を首を長くして待っていたい。