ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画『トランスポーター』のレビュー。
紹介
トランスポーターのストーリー
フランクはワケありの品を報酬と引換えに運ぶ、プロの運び屋=トランスポーター。
彼には自らに課した3つのルールがある。1)契約厳守2)名前は聞かない3)依頼品を開けない。
ルールを1つでも破れば、<死>。ところが、あるデリバリーの途中、彼は依頼品を開けてしまう。
そこで目にしたのは、ひとりの美しい女だった―。
引用元 – Youtube
トランスポーターの出演陣
役者 | 役名 |
ジェイソン・ステイサム | フランク |
スー・チー | ライ |
マット・シュルツ | ウォール |
フランソワ・ベルレアン | タルコニ |
リック・ヤン | クワイ |
感想
平均的なアクション映画
ヨーロッパ×007×カンフー映画
ヨーロッパを舞台にしているので、ハリウッド映画とはまた違った色気があり、「007」的なカーアクションやカンフー映画的な肉弾戦も非常に迫力がある。
また、筋骨隆々のジェイソン・ステイが”画面いっぱいを使って”暴れまわる様子も、なかなか様になっていた。
ツッコミ所が多い
序盤以降はどんどんとストーリーが破綻していく。
主人公・フランクは”契約厳守”をポリシーにしており、冒頭の強盗犯を運ぶシーンでは銃を向けられているにもかかわらず、人数オーバーを理由に車を発進させることを拒否する。
それほど”契約厳守”に拘っているのに、次の依頼では”荷物は開けない”という契約を容易く破り、それが原因で大騒動へと発展していく。
主人公を特徴付ける部分さえもおざなりなので、あとはなし崩し的に他の設定も都合よく姿を変えてゆき、最終的には肝心のカーアクションさえも姿を消す。
加えて、序盤にライを屋敷に届けた時点で配達は完了しているので、それ以降はタイトルにもなっている”トランスポーター(運び屋)”ですらない。
正直、「なぜフランクが人身売買組織と戦っているのか」が全く分からない。
監督に「それを撮りたかったから」と言われればそれまでだが。
あと、人物描写も非常に甘い、というか雑。
一夜明けると”人が変わったように”フランクに尽くしだすライや、人質事件を偽装してまでフランクを逃してくれるタルコニ警部など、「どういう思考を経てそうなった?」とツッコミたくなることが多かった。
個人的にはタルコニ警部が来た際に、ライが警部に事情を話そうとしなかったことも謎だった。
そもそも論として”なぜ、ライを運ばせたのか”
「ライを運ばせたのは誰か」「なぜ、運ばせたのか」という点が不明のまま。
映画を観る限りは、ライの父が”仕事の邪魔をする彼女を、別のアジトに送って監視するため”だと思われるが、間に「なぜ運び屋を挟んだのか」までは分からない。
別にライ自身は父の悪巧みは知っているので、父自身の手で運んでも良かった。
…
全体的に演出優先、お話は二の次という感じ。
私は冒頭のプロフェッショナルな運び屋としての主人公や、ストイックな生活を送っている様子に魅力を感じたので、中盤以降の平均的アクション映画の主人公となったフランクは正直言って期待外れだった。
まとめ
ジェイソン・ステイサムありきのアクション映画。
私はジェイソン・ステイサム好きなので何とか楽しめたが、もし他の俳優だったら「なかなか厳しい映画になっていただろうな」と思うアクション映画になっている。
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