ロバート・デ・ニーロ主演のコメディ映画『マイ・インターン(ネタバレ)』のレビュー。
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紹介
マイ・インターンのストーリー
定年退職し、妻とは死別。
再び”自分らしく”生きるべく、ベンはスタートアップ企業のインターン募集に応募する。
マイ・インターンの出演陣
役者 | 役名 |
ロバート・デ・ニーロ | ベン |
アン・ハサウェイ | ジュールズ |
レネ・ルッソ | フィオナ |
アンダーズ・ホーム | マット |
ジョジョ・クシュナー | ペイジー など |
感想
ひたすらにポジティブ
主人公・ベンは常に周囲を肯定し、嫌味一つ言わずに全てを受け入れてくれる。
周囲も、そんなベンに感化されて次第に良いヤツになっていく。
ジュールズの夫婦関係はベンの一言で円満解決し、経営課題もこちら側の一方的な都合で勝手に解決!そして、大団円に!
という感じでひたすらにポジティブな映画になっており、鑑賞後は良い余韻に浸れる。
でも、ベンはまるでロボット
主人公・ベンは、まるで“全てを肯定し、皆を気持ちよくする”ためにプログラミングされたアンドロイドのような奇妙さも感じる。
ベンの再就職先がスタートアップ企業だったことで、ボスのジュールズを筆頭にほぼ全員が年下で、何回りも年齢が違うが、全員が良くも悪くも軽く接して来る。
ベンは顔色一つ変えることなく受け入れる。
同僚の若い衆に顎で使われても怒らないし、軽口にも誠実に対応する。また、そんな人たちを常に肯定し、人々をただただ受け入れ続ける。
中盤、ベンは散々尽くしたジュールズに異動を命じられる。
普通なら「もう、やってられるか!」と言いたくなる状況だが、ベンはそれさえも許容し、その決定を下したボスを肯定した上で全てを受け入れる。
あまりに多くのことを肯定的に受け入れるベンに違和感を覚えるし、「スタートアップ企業が開発したアンドロイドでは?」と疑ってしまう。
彼の”経験”のおかげなのか?
「経験は決して朽ちない(原文:Experience never gets old)」
↑は本国での宣伝文句。
この映画を観ていると、劇中での出来事は”長年のベンの経験”ではなく、無条件に周囲を肯定し、受け入れ続けられる彼の人間性に依るところが大きいなと感じる。
まとめ
前向きな気持になれるヒューマン・ドラマの良作。
個人的にはベンの人間性にやや違和感を覚えたものの、割り切れば人生の再出発と年を重ねることの良い面を描く一作になっており、良いドラマ映画だった。
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