原題 | Proud Mary |
公開日 | 2018年1月12日 |
ストーリー | 凄腕の殺し屋・メアリーは、組織の依頼で一人の男を始末するが、別室にその男の息子がいたことを知って動揺する。
一年後。 少年を孤児にしたことを後悔していたメアリーは、その少年を悪党から引き取り、彼の保護者として生きることを決意する。 |
タラジ・P・ヘンソン主演のアクション映画『プラウド・メアリー』のレビュー。
プラウド・メアリーの感想/評価
切り口がユニークなアクション映画
プロット自体はありきたりなアクション映画のそれでしたが─
- 女性のアクションヒーロー×母子関係
という切り口は目新しく、フレッシュさを感じさせる一作でした。
アクション映画の主人公は男と相場は決まっているわけですが、この映画ではタラジ・P・ヘンソンがアクションヒーロー的な主人公・メアリーを演じており、凄腕の殺し屋を熱演しています。
また、この映画では主人公が母として子供を守るという構成になっており、劇中で主人公が口にするように”母親として子を守る”アクションヒーローでもあります。
さらに、ストーリーもよく書かれており、自分と同じ境遇で育ったダニーを引き取り、彼には自由に生きられるように道筋を示してあげる主人公の姿が丹念に描かれていました。
肝心のアクションは、制作費が15億円前後の映画ですが、チープさは一切なくスピード感とテンポを重視したスタイリッシュなアクションが次々と登場します。
特にクライマックスはそれに相応しい山場が用意されており、「ここに予算の大部分が注ぎ込まれたのでは?」と感じさせる出来栄え。
総じて、アクション映画としてはよく出来ており、ストーリーやアクションは一定のクォリティに達しているので見応えがありました。
もっと人物描写に割いて欲しい
強いて言えば、主人公・メアリーやダニーの人物像をもっと掘り下げて欲しかった。
冒頭、メアリーは殺したターゲットに息子がいたことに動揺するわけですが、プロの殺し屋の割りには情緒的な振る舞いに見えてしまい、やや違和感がありました。
また、ダニーにしても「父親を殺した人間と仲良く暮らせるか?」という疑問もあり、もっと”ダニーの父親が悪いヤツだった”という描写が欲しかったです。
まとめ
アクション映画として大きく外さない一作でした。
ストーリーの切り口がよく、アクションにも力が入っており、観て後悔しないアクション映画の良作でした。