「金塊」強奪に端を発する、裏切りのストーリーを描くフランス映画。
紹介
デス・バレットのストーリー
ライノと、その仲間グロとアレックスは、装甲車を襲撃して250kgもの金塊を強奪することに成功する。
そして、金塊の隠し場所と潜伏場所として、友人の画家のルースが滞在している人里離れた廃村に身を隠す。
しかし、そこに思わぬ訪問者が現れて、事態は予期せぬ方向へ
引用元 – Amazon
デス・バレットの出演者
役者 | 役名 |
エリナ・レーヴェンソン | ルース |
ステファーヌ・フェラーラ | リノ |
Bernie Bonvoisin など | ブルート |
感想
監督の作家性に付いていけない
この映画を観ながら「ふむふむ」と頷いておけば「おお、コイツ分かってるな」なんて思われそうだが、少なくとも私にとって”よく分からない映画”だった。
お話自体は理解できるし、「金塊」を中心にした各々の思惑が交錯する展開は面白いが、合間合間に挿入されるメタファーだったり、監督の性的嗜好を反映したような演出だったりは正直「?」の連続。
この監督の熱烈なファンであれば「芸術的だ」「監督の良さが凝縮されている」となるかも知れないが、私のような一見さんだと今ひとつピンとこない。
どことなくセルジオ・レオーネ
この映画を観ている時にふと”ハーモニカの男”を思い出した。
“ハーモニカの男”というのはセルジオ・レオーネが監督した西部劇『ウエスタン』に登場する人物なのだが、この映画の作風がどことなくそれと似ており、思わず頭に浮んだ。
この映画の、登場人物の目元や銃をズームする演出だったり、音楽だったりはセルジオ・レオーネ監督の作風とよく似ており、舞台もどことなく西部劇を連想させる。
映像や撮り方が古風で、”70年代~80年代の映画を観ている”ような感覚もあり、レオーネ監督のオマージュ的な一面は個人的には良かった。
まとめ
ストレートに監督自身の作家性を込めたクセの強い一作。
正直、私は「面白かった」とは言えないが、自身の創造性や作家性をさらけ出した”オレ様映画”は嫌いではなく、好きな部類の映画ではあった。