ジェラルド・バトラー主演のクライム映画『ザ・アウトロー』のレビュー。
紹介
ザ・アウトローのストーリー
現金輸送トラックが盗まれる。
型破りな捜査官ニックは、トラックを盗んだ強盗グループを追跡、彼らの本当の目的を捜査する。
ザ・アウトローの出演陣
役者 | 役名 |
ジェラルド・バトラー | ニック |
パブロ・シュレイバー | レイ |
オシェア・ジャクソン・Jr | ダニー |
50セント | エンソン |
メドウ・ウィリアムズ | ホーリー など |
感想
強盗シーンや銃撃戦は銃声と臨場感あるカットによって迫力があり、映画『ヒート』さながらのアクションシーンが展開される。
特に冒頭のスマートな強盗シーンは素晴らしく、「これは期待できる」と思わせる。
しかし、アクション以外の部分がおざなり。
特にストーリーの面で「?」になることが多く、せっかくアクションに集中しているのに粗いストーリーのおかげでアクションに集中できない。
具体的には、主人公・ニックのチームは強盗グループ内に内通者を作るが、ニックは意味もなく、その内通者を危険に晒す真似をする。
一応、ニックには”内通者と他の強盗メンバーの関係を煽って情報を得る”という考えがあったようだが、常識的に考えて内通者が殺される可能性の方が高い。
また、大渋滞の中で警察側から銃撃戦を仕掛けたり、ニックがやたらと主犯格と接触したりする意図も分からず、多くの面で「?」な展開が目立つ。
あと、無駄に感じるシーンが本当に多い。
ニック夫婦のいざこざや犯人側の家庭事情など、終わってみればストーリーに大きく関係しないことに時間が割かれており、間延びしている。
長い尺を使っている割りには、警察側も強盗側もメンバーのキャラクター性があまり深堀りされておらず、全くと言って良いほど印象に残らない。
正直、2時間20分を有効活用できていない。
まとめ
結果的には期待外れのアクション映画だった。
マイケル・マン監督の『ヒート』、ベン・アフレック監督の『ザ・タウン』へのリスペクトを感じる作風だが、細部が甘く、全体的にイマイチな作品だった。