原題 | LOVE |
公開日 | 2011年2月2日 |
ガンナー・ライト主演のSF映画『地球、最後の男』のレビュー。
地球、最後の男の感想/評価
とにかく退屈な映画でした。
この映画は1時間半もないのでコンパクトな作品ですが、その大部分は主人公・リーが宇宙ステーションでグズグズしているだけなので非常に退屈させられる。
この手の”孤独もの”では、定期的に危機的状況が訪れて主人公(と観客)を揺さぶるものですが、この映画ではそうしたものもなく、6年も平和に過ごせてしまいます。
特に問題なく過ごせてしまったので、主人公が生きるためにもがき、絶望する中で成長したり、精神的にたくましくなったりすることもない。
ただ、箱の中で過ごす男を見守るだけ。
肝心のストーリーは伝える努力を欠いており、全く刺さらない。
本筋のストーリーがあり、そこに伝えたいメッセージを込めるのではなく、この映画では単にそのメッセージだけを映像化しているので非常に抽象的で、付いて行けない。
クライマックスにしても、1時間以上にも及ぶこれまでの積み重ねが全く活かされておらず、ストーリーをまとめ切れずに全てを一緒くたにして”芸術性”という魔法の言葉で誤魔化したような感じ。
冒頭は「SF映画なのに南北戦争!?」と期待させますが、終わってみれば全ての点においてそこがピークで、それ以降はどんどんと脱線していく映画でした。
まとめ
“分かったフリ”をすれば周りに一目置かれる映画。
分かった(と思いたい)人は褒め称え、それを見て分からなかった人は自分の理解力の無さに落ち込むという流れになりがちの映画です。
私ははっきりと「面白くない映画だった」と言いますが。
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