トム・ハンクス主演のミステリー映画『天使と悪魔』のレビュー。
紹介
天使と悪魔のストーリー
ローマ教皇が死去し、教皇不在の中で教皇候補の枢機卿4人が何者かに誘拐される事件が発生。
この件を内密に解決したい教会側は、ラングドン教授に捜査を依頼する。
天使と悪魔の出演陣
役者 | 役名 |
トム・ハンクス | ラングドン |
ユアン・マクレガー | カメルレンゴ |
アイェレット・ゾラー | ヴィットリア |
ステラン・スカルスガルド | リヒター |
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ | オリヴェッティ など |
感想
続・良質な歴史ミステリー
ラングドン教授と一緒に有名な観光地を巡りつつ、その土地を舞台にした壮大な歴史ミステリーを楽しむ映画シリーズの第二弾。
今回は”反物質爆弾”が強奪されたことに端を発する事件を中心に、400年以上にも及ぶ教会とイルミナティの対立をミステリー仕立てで描く。
ミステリー映画としては今回も面白く、神を信奉する教会と科学を信奉するイルミナティの水と油の関係性を背景に、ヴァチカンや歴史的背景を織り交ぜたストーリーは、やはり今作も面白い。
“イエス・キリストの末裔に関する”話だった前作『ダ・ヴィンチ・コード』を思えば、今作は娯楽色が強く、ミステリーとサスペンスのバランスも良好。
なお、今回も前作『ダ・ヴィンチ・コード』同様に─
ラングドン「あ~、これがピウス9世の大去勢か。1857年、ピウス9世は~」
ラングドン「1668年、教会はイルミナティの科学者4人をさらい、4人の胸に十字の焼印を押した。彼らの罪を清めるために」
というように、ラングドン教授の解説が入るのでストーリー面で置いてけぼりになることは無い。
やや雑に感じる点も
ラングドン教授の相棒として登場するヴィットリアは科学者。
科学者なのに、ヴィットリアが周りから咎められることなく、捜査にガッツリ絡んで来る展開はやや違和感があった。
また、凄腕の刺客も詳細が不明のまま退場し、「彼はどういう人物だったのか」「雇い主との関係性は?」という点が消化不良気味。
まとめ
娯楽映画としてスケールアップした続編。
“反物質爆弾”によるテロ騒ぎと、プレフェリーティ4人の人質事件を同時に描く欲張りセットになっており、教会とイルミナティの400年以上にも及ぶ確執を描くミステリーも見応え十分。
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