50セント主演のクライム映画『フリーランサー NY捜査線』のレビュー。
紹介
フリーランサー NY捜査線のストーリー
ギャング生活に終止符を打ち、亡き父と同じニューヨーク市警の警官になった主人公・ジョナス。
彼は亡き父の相棒だったサルコーネ警部のもとで働くことになったのだが、サルコーネは警察署内の汚職をまとめる中心人物だった。
フリーランサー NY捜査線の出演陣
役者 | 役名 |
50セント | ジョナス |
フォレスト・ウィテカー | ラルー |
ロバート・デ・ニーロ | サルコーネ |
マルコム・グラッドウェル | A.D. |
ライアン・オナン | ルーカル など |
感想
デンゼル・ワシントン主演の『トレーニング・デイ』に、キアヌ・リーブス主演の『フェイク シティ ある男のルール』を混ぜたもの。
そして、作品の質としては『フェイク シティ ある男のルール』より。
確かに、警察内部の腐敗や黒人コミュニティ視点のお話は興味深いのですが、どれも”他の映画で観たことがある”程度のお話であり、既視感が強烈でした。
また、潜入捜査に関しても最後の30分くらいで駆け足気味で描かれるだけである上に、潜入捜査モノ特有の”仲間を裏切る”ことへの葛藤や緊張感ある駆け引きも皆無であり、深みも締まりもありません。
最後、ロバート・デ・ニーロ演じるサルコーネが急にペラペラ喋りだす辺りは失笑ものです。
さらに、人物描写もわりかし雑。
冒頭で主人公・ジョナスが悪徳刑事側に取り込まれるのですが、その様子がイチコロすぎて意識の低さに呆れますし、仮に”父親の死を思い出さなければ悪徳刑事のままだった”という事実も引っかかります。
同僚2人に関しても、なぜ急に仲間に入ってくれたのかも不明ですし。
あと、”続編に続く”的な終わり方もあまり印象が良くない。
まとめ
良くも悪くも、50セントのプロモーション映画でした。
50セントの大ファンであれば楽しめるでしょうが、私は一つの”刑事(警察)モノ”として観たので、正直期待はずれの映画でした。
ロバート・デ・ニーロやフォレスト・ウィテカーは最高なのですが。