原題 | Beat Cop |
対応機種 | PC,Android,iOS |
プレイ時間 | 7時間~ |
『Beat Cop』は、80年代の刑事ドラマに着想を得たアドベンチャーゲーム。
評価
開発者曰く、『Beat Cop』は80年代の刑事ドラマに着想を得たアドベンチャーゲーム。
Steamのページには”ソニー・クロケット(マイアミ・バイス)よりもセクシー、ダーティ・ハリーよりもタフであれ”とあるが、主人公が”降格させられた元刑事のケリー”というあたりは、90年代の海外ドラマ『NYPD Blue』を連想させるところ。
という無駄話はさておき、ゲームとしては「上院議員のダイアを盗んだ」という濡れ衣を着せられた主人公を操作し、21日というタイムリミットの中で、自分なりのエンディングにたどり着くゲーム。
プレイヤーは21日間、毎日、”Beat Cop(パトロール警官)”としてニューヨークのある地区をパトロールし、駐車違反や整備不良の車に違反切符を切り、無線から入る様々な事件事故にも対処していく。
ただ、このゲームは与えられたタスクを淡々と消化していくゲームではない。
ゲーム内の一日は実時間にして約20分ほどなのだが、その間に与えられたタスク(違反切符10枚など)を消化し、無線から飛び込んでくる事件事故にも対処しないといけないので、割りと忙しい。
警察の仕事以外にも、地元マフィアやギャングからも仕事を依頼されることがあり、彼らの仕事も請け負っていると、タイトなスケージュールの中で同時並行的にタスクをこなさないといけない時も出てくる。
…そうです。
このゲームは真面目な警官でいることもできるが、逆にマフィアやギャングに肩入れする汚職警官になることもでき、どこに一線を引くかはプレイヤー次第。
パトロール警官でメシは食えても、養育費を払わないといけないとなるとその給料だけでは心許なく、マフィアやギャングからの”美味しい仕事”だったり、違反切符を見逃す代わりに差し出される賄賂だったりについつい手が伸びてしまう。
「パトロール警官として職務を全うするか」「マフィアやギャングの仕事をつまみ食いするか」「マフィアやギャングの使いっぱしりになるか」という葛藤を抱えながら、今日も違反切符を切っていく。
このゲームの面白さは、時間内にタスクを消化していく、もしくはそれが出来るようにルーティン化された一日の仕事を効率化していくところと、その中で警官として難しい選択を下していくところにある。
“80年代の刑事ドラマに着想を得た”という世界観も良いアクセントになっており、パトロール警官として様々な誘惑や危険が潜むニューヨークの一角をパトロールするのは、面白いゲーム体験になっている。
ちなみに、一日単位で発生する小さな事件(小話)が結構面白く、それはゲームを先に進めるモチベーションになった。
ただ、─
- 時間制限が割りと厳しく、タスクを消化できずに一日を終えないといけない時がある(※ちなみにリプレイ可能)
- たまに説明不足、唐突な展開に置いてけぼりになる時がある
という点は好みが分かれそうではある。