原題 | Vacation |
公開日 | 2015年7月29日 |
ストーリー | LCCのパイロット、ラスティ・グリズワルド。
グリズワルド一家は仲睦まじい中流家庭であり、傍から見れば順風満帆な生活を送っているように見えた。 しかし、実際はパッとしない人生とマンネリ化した生活に疲れを感じており、どことなく閉塞感が漂っていた。 そこで、主人公・ラスティは一家の危機を救うべく、家族揃って全米有数のテーマパーク「ワリーワールド」 に行くことを計画する。 |
エド・ヘルムズ主演のコメディ映画『お!バカんす家族』のレビュー。
お!バカんす家族の感想/評価
素直に笑える瞬間と、笑えない瞬間が混在したコメディ映画。
この映画の大部分は下品で、痛快なロード・ムービーだった。
この映画は”家族もの”にもかかわらず、家族と一緒に観られる要素は一切ないけれど、出来の悪いボンドカーに乗って、一家で「ワリーワールド」を目指すロード・ムービーは下品さと、勢いが見事だった。
「ワリーワールド」に向かう道中では、お決まりのように様々な騒動が巻き起こるわけだが、明かされる妻デビーの過去に驚き、グリズワルド一家の成長にも心が温まる。
大学でのどんちゃん騒ぎや”温泉”のシーンは、ほんと下品だったが、突き抜けた面白さがあって良かった。
エド・ヘルムズの代表作「ハングオーバー」にも通ずるハチャメチャ感は、”日々のゴタゴタを忘れて頭を空っぽにして楽しめる”気軽さが魅力的。
また、主人公一家を追い回すトラックの存在は旅に緊張感を与え、有名俳優の出演も「次は誰が出てくるのか?」という楽しみを生んでいた。
楽しい時間が多いだけに、笑えないジョークは気になった。
チャーリー・デイ演じるインストラクターが”リアルに”転落死したり、スポーツカーに乗った若い女性が対向車のトラック(?)と事故死したりするシーンは、素直に笑えないジョークだった。
一応、直接的に「死」は描いていないが、その瞬間を想像してしまう。
まとめ
大部分は楽しく、下品なコメディ映画だった。
ただし、今回のバケーションを振り返ると、2人の人間が主人公らに巻き込まれて死んでいるわけで、映画全体を覆う底抜けの明るさにはあまり共感はできないなと。