ラッセル・クロウ×ライアン・ゴズリングが送るコメディ映画『ナイスガイズ!』のレビュー。
紹介
ナイスガイズ!のストーリー
示談屋・ヒーリーは、アメリアという少女の依頼で私立探偵・ホランドを懲らしめるが、今度はヒーリー自身が何者かに狙われる。
紆余曲折を経て、ヒーリーはホランドと一緒にアメリアを捜索することにしたが、その過程で自分たちの手に負えない陰謀の存在に気づく。
ナイスガイズ!の出演陣
役者 | 役名 |
ラッセル・クロウ | ヒーリー |
ライアン・ゴズリング | ホランド |
アンガーリー・ライス | ホリー |
マット・ボマー | ボーイ |
マーガレット・クアリー | アメリア など |
感想
ラッセル・クロウ×ライアン・ゴズリング
登場人物が魅力的な映画でした。
ラッセル・クロウ×ライアン・ゴズリングの組み合わせは、クロウ演じるヒーリーの粗暴な人柄と、ゴズリング演じるホランドの”負け犬”気質な内面が、それぞれの弱点を補い合う形になっており、ナイスコンビです。
また、ヒーリーの娘・ホリーも良いキャラクター。
一見、どこにでもいそうなティーンエージャーですが、彼女は常に何かに怒っているヒーリーさんと、自信を失った父・ホランドを程よい距離感から見守る”大人”で、一歩引いて物事を見るスマートさが魅力的でした。
(当たり前のようにホリーが車を運転し、父・ホランドが助手席に座っているシーンは二人の関係性を端的に表すナイス演出です)
もちろん、ホリーも傷ついている
いくら大人びていると言っても、ホリー自身も父・ホランド同様に傷ついており、彼女が自宅跡で本を読んでいる姿はジーンと胸に来ます。
70年代のハリウッドでワイワイ
この映画では、希望と現実が交差する古き良き70年代のハリウッドを、時代を彩った洋楽とファッションで振り返りつつ、政治、ハリウッドや自動車産業を絡めた陰謀劇を描きます。
お話自体はよく書けており、一人の少女・アメリアを巡る二転三転するサスペンスは惹き込まれましたし、次々と手に負えない方向に転がっていく流れも面白かったです。
余談ですが、本作にはラッセル・クロウに加えて、キム・ベイシンガーも出演しているので『L.A.コンフィデンシャル』が脳裏を過ります。
ピリッとした緊張感
コメディ映画ですが、緩すぎない。
窓ガラスを割ろうとして手を”リアルに”負傷したり、アメリアがあっけなく殺されてしまったりするので、観ていてドキッとする瞬間があります。
この映画は気軽に観られるバディ・モノですが、定期的に観客の予想を裏切るシーンが用意されており、ピリッとした緊張感が漂う作品です。
ロバート・ダウニー jrを発見!
シェーン・ブラック監督は『キスキス,バンバン』も手掛けており、それ繋がりでロバート・ダウニー・Jrがカメオ出演しています。
まとめ
痛快な”バディもの”のコメディ映画でした。
ラッセル・クロウ×ライアン・ゴズリングの掛け合いは面白く、陰謀劇をハリウッドの魔法で描き切るお話も楽しめました。
出来ることなら”続編が見たい”、そう感じさせる一作です。