ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画『メカニック』のレビュー。
1992年に公開された同名映画のリメイク作品。
紹介
メカニックのストーリー
【メカニック】と呼ばれる凄腕の殺し屋・アーサー。
ある時、”自身の師匠”であるハリーを暗殺する依頼を受けたアーサーは、戸惑いながらも任務を完了させる。
数日後、アーサーのもとにハリーの息子・スティーヴが現れる…。
メカニックの出演陣
役者 | 役名 |
ジェイソン・ステイサム | アーサー |
ベン・フォスター | スティーヴ |
トニー・ゴールドウィン | ディーン |
ドナルド・サザーランド | ハリー |
ミニ・アンデン | サラ など |
感想
ジェイソン・ステイサムはミスキャスト
この映画は”師弟関係”が一つのテーマになっている。
ジェイソン・ステイサム演じる主人公・アーサーは、”殺し屋としての生き方”を自分に叩き込んでくれた師匠・ハリーを暗殺し、親殺しとなる。
そんなアーサーのもとに、ハリーの息子・スティーヴが弟子入りする。
罪滅ぼしとしてアーサーは”ハリーがしてくれた”ようにスティーヴに接し、彼が殺し屋として生きていけるように厳しく指導する。
要するに、”自分の手で殺めた師匠からの教えを、その息子に伝授する”という構造になっており、複雑な師弟関係を背景したお話になっている。
しかし、ジェイソン・ステイサムはミスキャスト。
というのも、アーサー演じるジェイソン・ステイサムと、スティーヴ演じるベン・フォスターの年齢差が10歳ほどしかなく、親が子に生き方を教えることに説得力が無かったから。
確かに10歳差は大きいとは思うが、一方で人生の師として若者に生き方を教え込むほどの年の差ではないので、師弟関係というより”ブラザー”のような関係だった。
アーサー役にドナルド・サザーランド、スティーヴ役にジェイソン・ステイサムだと違和感なく観られたはず。
ちなみに、オリジナル版の年の差は20歳ほど。
言うほどジェイソン・ステイサムの出番がない
基本的にジェイソン・ステイサム演じるアーサーは教える立場なので、『トランスポーター(1)』のように彼が主体的に暴れまわることはほぼない。
ベン・フォスター演じるスティーヴのシーンが多く、「どっちが主人公なのか分からない」という消化不良感があった。
冒頭の、アーサーのプロの殺し屋として暗殺シーンに惹かれただけに、それ以降のスティーヴを中心としたストーリーは期待外れだった。
メカニックという設定
アーサーは【メカニック】と呼ばれる殺し屋。
基本的に彼は自然死や事故死に見せかけてターゲットを暗殺するので、ジェイソン・ステイサムとして聞いて連想するアクションとは相性が悪い。
メカニックの世界観と、ジェイソン・ステイサムに求めるものが噛み合っていないように感じた。
まとめ
終わってみればイマイチなアクション映画だった。
元ネタやメカニックの世界観とジェイソン・ステイサムが噛み合っておらず、彼の良さが発揮されないままストーリーが進んでいく。
ジェイソン・ステイサム目当てで観た私にとっては消化不良感がある一作だった。
続編>>>【感想・評価】『メカニック:ワールドミッション(ネタバレ)』レビュー