【感想・評価】『ザ・バンク 堕ちた巨像(ネタバレ)』レビュー

サスペンス映画のレビュー

クライブ・オーウェン主演のサスペンス映画『ザ・バンク 堕ちた巨像』のレビュー。

紹介

ザ・バンク 堕ちた巨像のストーリー

インターポールの捜査官・サリンジャー。

彼は巨大銀行【IBBC】が企む闇取引を捜査していたが、インターポールよりも大きな組織がサリンジャーたちの捜査を妨害する。

ザ・バンク 堕ちた巨像の出演陣

役者 役名
クライブ・オーウェン サリンジャー
ナオミ・ワッツ ホイットマン
アーミン・ミューラー=スタール ウェクスラー
ウルリク・トムセン スカルセン
ブライアン・F・オバーン コンサルタント など

感想

国際色豊かな正統派サスペンス

クライブ・オーウェン演じるインターポール捜査官・サリンジャーが、世界を舞台に巨大銀行【IBBC】の不正を調査する国際色豊かなサスペンス映画。

“世界を巻き込む陰謀を捜査する男”と聞くとどことなくジェームズ・ボンドを連想するが、実際は地道に集めた証拠や証言を積み上げていくお話になっており、サスペンス映画としては実に正統派。

“法を守る”を大前提にした複雑なお話は筋がきちんと通っているし、登場人物や舞台設定にも説得力があるので、”私たちが住む現実世界での出来事”だと思わせてくれる。

特に最後は論理的に相手を追い詰めていく流れが見事で、かつ”流れて来るカネがある以上、何も変わらない”現実を示唆するエンディングも味わい深い。

グッゲンハイム美術館での銃撃戦

わざわざ美術館のセットを作り上げただけあって気合が入っている。

うねるような構造をした美術館を舞台に、上がって来る敵と降りていく主人公が激しく撃ち合う銃撃戦は、間違いなくこの映画のハイライト。

また、これまでの敵が味方となり、サリンジャーと共闘する場面も熱いものがあった。

トレーラー(予告)は誤解を招く

観客を惹きつけるために、トレーラー(予告)が「007」や「ジェイソン・ボーン」の派生のような印象を受ける内容になっているが、実際は地道な捜査が中心だった。

まとめ

世界を舞台にした良質なサスペンス映画。

国際情勢を反映した硬派なストーリーは面白く、クライブ・オーウェン演じるサリンジャーやナオミ・ワッツ演じるホイットマンが知的に捜査する流れも見応えがあった。

各国でそれぞれ見せ場を用意する豪勢さも良かった。