マーゴット・ロビー主演のクライム映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』のレビュー。
紹介
アニー・イン・ザ・ターミナルのストーリー
ロンドンの地下鉄の終着駅のとある街
ダイナーで働く女には別の顔があった
妖しい謎の美女として街の裏側で起こる厄介ごとを密かに片付け始末する
ダイナーにやってくる一見何の関係もない客たち
実はアニーには目的があり、それは壮大な復讐劇のはじまりだった―
引用元 – 公式サイト
アニー・イン・ザ・ターミナルの出演陣
役者 | 役名 |
マーゴット・ロビー | アニー |
サイモン・ペッグ | ビル |
デクスター・フレッチャー | ヴィンス |
マイク・マイヤーズ | ミスター・フランクリン |
マックス・アイアンズ | アルフレッド など |
感想
マーゴット・ロビー×ノワール映画
この映画はネオンに照らされた退廃的な世界を舞台にしたノワール映画であり、捻りの利いたストーリー、視覚効果や音楽が見事に融合した一作でした。
映画はマーゴット・ロビー演じる主人公・アニーのペースで進行し、ある時はウェイターとしてサイモン・ペッグ演じる客・ビルと”死”について言葉を交わし、またある時は悪女としてゴロツキと危険な駆け引きを楽しみます。
観客は彼女の七変化と、何やら含みがある言葉の数々に考えを巡らせるわけですが、映画は観客を突き放してどんどん進んでいきます。
加えて、ストーリーは時系列やシーンをバラバラに組み立てながら進んでいくので余計に頭が混乱します。
そして、「アニーの目的は?」「フランクリンは何者?」「監視カメラは何?」などの謎を残したままストーリーは終盤まで進み、そこから一気に伏線の回収が始まります。
肝心要のクライマックスは【種明かし】=>【伏線回収】の流れが見事で、数々の謎に対してきちんと答えが用意されており、アニーの本当の目的も判明します。
また、アニーに対して投げかけられた「どこかで会ったことある?」や「雰囲気が違う」などの何気ない言葉は実は伏線であり、意味深な台詞やシーンに筋が通ります。
個人的にはアニーの数十年にも及ぶ復讐劇が結実するエンディングはスカッとしました。
終わってみれば、この映画はSF風ノワール映画としてよく出来ており、捻りの利いたストーリーと深みのあるキャラクターが非常に魅力的な作品でした。
マーゴット・ロビーの魅力全開
マーゴット・ロビーの演技と魅力で持っている部分が大きかったです。
まとめ
ノワール映画の良作でした。
ネオンで照らされた陰鬱とした世界は素晴らしく、そこに集まった人物たちは一癖も二癖もあって魅力的ですし、彼らが織りなすひと騒動も良く書けていました。