ブルース・ウィリス主演のサスペンス映画『ホステージ』のレビュー。
なお、ブルース・ウィリスの娘、ルーマー・ウィリスも出演している。
紹介
ホステージのストーリー
主人公・ジェフはロス市警の交渉人だったが、ある失敗に責任を感じ、今は小さな町の警察署長に収まっていた。
しかし、ジェフの町で人質事件が発生したことで彼は再び、交渉人として犯人たちと対峙することに。
ホステージの出演陣
役者 | 役名 |
ブルース・ウィリス | ジェフ |
ケヴィン・ポラック | ウォルター |
ジミー・ベネット | トミー |
ミシェル・ホーン | ジェニファー |
ベン・フォスター | マーク など |
感想
果てしなく退屈
冒頭は”型破りな交渉人”を印象付ける主人公・ジェフの外見や、枠に囚われない交渉術をしっかり見せてくれるので、展開に期待させる。
また、相手がテロリストではなく、ガキンチョという点も「ダイ・ハード」との違いになっている。
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ただし、本当にそれだけだった。
終わってみれば、色々と「???」な映画になっており、オープニング以降はストーリーが尻すぼみしていく。
具体的には、ハイテクな豪邸にふらっと訪れた若者たちが簡単に侵入したり、ことごとく家の人間が監視カメラを見なかったり、子供が移動できる通気口がいたる所に張り巡らされていたり。
また、子供に触らせないために銃を暗証番号付きのケースに入れているのに、子供が暗証番号を知っている辺りもよく分からない。
また、展開も強引。
“難攻不落の要塞”とも言える屋敷だが、結局は強行突破で制圧してしまったり、なぜか最後の最後でスミスが暴走して銃撃戦に発展したりなど、演出が先にあって理由はあと付け感がすごい。
あと、あの組織は何だったのか?
ジェフ家族を楽々と誘拐し、FBIにも内通者を仕込める規模感なのに詳細が不明のまま終わるので消化不良感があるし、あのタイムリミットも一体?
そもそも論として、FBIに内通者がいるのなら”しがない地方の署長に過ぎない”ジェフを利用する必要もないだろうに…。
自分本位な主人公・ジェフ
ジェフは”組織”に家族を誘拐され、屋敷内のDVDを奪って来いと要求される。
なんと、ジェフは携帯電話を使って人質の少年に指示を出し、危険な屋敷からDVDを盗み出そうとする。
“自分のミスで少年を救えなかったことを悔いている”人物とは到底思えない判断であり、「あの事件のことは特に何も思っていない」ことを印象付ける。
犯人たちの間抜けさが微笑ましい
マスクで顔を隠すこともしていないのに「俺の名前を口にするな!」と言ったり、警察に包囲されているのに大金を持ち逃げできると考えていたり。
また、主人公・ジェフに「人質を部屋に置いて中庭で出てこい」というどう考えても犯人側にメリットのない取引に応じてしまったり…。
この間抜けさが微笑ましく感じられた。
まとめ
冒頭以外は退屈な映画だった。
ツッコミどころ満載のストーリーと、1時間50分も使って説明不足気味なのは致命的であり、主人公のイメージもジョン・マクレーンのままで期待外れだった。
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