ドミニク・パーセル主演『必殺処刑チーム』のレビュー。
紹介
必殺処刑チームのストーリー
俳優のブロディの子守をさせられることになった刑事・デヴィッド。
ある日、デヴィッドはブロディを訓練施設に連れていくのだが、謎の武装集団の襲撃を受ける。
デヴィッドは仲間とともに武装集団と死闘を繰り広げる。
必殺処刑チームの出演陣
役者 | 役名 |
ドミニク・パーセル | デヴィッド |
コディ・ハックマン | ブロディ |
スティーヴン・ラング | コーヴァー |
トリッシュ・ストラタス | ジーナ |
ダニー・グローヴァー | サリー |
感想
ドミニク・パーセルがカッコいい
アメリカ人的なマッチョを具現化したような主人公・デヴィッドは、まさにドミニク・パーセルのために作られたキャラクターのよう。
筋骨隆々ながらもアクションは俊敏で気持ちよく、寡黙な中にあるユーモアセンスも良いアクセントになっている。
ドミニク・パーセルはこの映画の唯一の良心。
ストーリーが支離滅裂
多くの点において「?」なストーリーになっており、せっかくのアクションに集中できない。
例えば、敵の集団が基地に侵入する場面では、なぜか”基地内は空っぽだということを前提”にしており、案の定、主人公らがいたことで大騒動に発展する。
そもそも論として、人気俳優が警官に同行する時点でアレだが。
また、宿敵・コーヴァーは言動が間抜けで存在感が薄い。
主人公らの予想外の反撃によって、コーヴァーは雇った兵隊の隊長から報酬の増額を要求されるが、その際に「二度と私と交渉しようなどと考えるな」と威嚇する。
いやいや、どう考えても隊長の方が数と力で勝ってる件。
こうした脅しは、相手の立場が自分よりも劣っている場合にのみ効力を発揮する。
さらに、コーヴァーが主人公・デヴィッドに交渉を持ちかけるシーンでは、驚いたことに自ら交渉材料を手放してしまう。
コーヴァーが探している無記名債券は、デヴィッドらが閉じ込められている基地内にあるので、彼らがそれを見つけて燃やせば、その時点でコーヴァーの企みは失敗する。
(他の仲間も、報酬が期待できなければコーヴァーのもとを離れていくはず)
なのに、コーヴァーはわざわざデヴィッドに”無記名債券を探している”ことを明かし、それが基地内にあることも教えてしまう。
案の定、デヴィッドは無記名債券を使ってコーヴァーを脅す…。
果てしなく茶番。
これらは映画を50分ほど残した時点での出来事になっており、「これをあと50分も観ないといけないのか」というストレスが半端ではない。
あと、最後にコーヴァーは基地内に毒ガスを流し込み、デヴィッドらを炙り出そうとするのだが、「え、これ…最初からやっておけば」。
…と思うが、もうこれ以上の指摘は可哀想なので言わないでおく。
デヴィッドの行動もよく分からない
デヴィッドが発見した無記名債券をすぐに燃やした理由が謎。
理屈で考えればデヴィッド側が交渉の主導権を握っているはずなのに、それを活かすことなくストーリーは進んでいく。
もう、意味が分からない。
まとめ
ひどく退屈な映画だった。
『プリズン・ブレイク』ファンとして”ドミニク・パーセル主演”だから観られたが、他の俳優であればすぐに観るのを止めていたはず。