【感想・評価】『山猫は眠らない(1)』レビュー

アクション映画のレビュー
原題 Sniper
公開日 1993年1月29日
ストーリー 主人公・ベケットはアメリカ海兵隊に所属する凄腕のスナイパー。

アメリカは”世界にとって好ましくない”政権がパナマに誕生することを阻止すべく、ベケットに将軍と麻薬王の暗殺を命ずる。

そして、ベケットの相棒として本国からミラーという青年が送られて来る。

ベケットとミラーは立場や性格の違いに戸惑いながらも、任務を遂行していく。

トム・ベレンジャー主演のミリタリー・アクション映画『山猫は眠らない』のレビュー。

山猫は眠らないの感想/評価

この映画は、アクション映画では裏方に回ることが多い”スナイパー(狙撃手)”をテーマにしたユニークなアクション映画でした。

劇中にチラッと登場するシルベスター・スタローン主演のアクション映画『ランボー』とは対極にある作品ですが、”一発必中”に命を掛けるスナイパーの姿をスリリングに描いており、ジャングルでの攻防も見応えがあります。

(ギリースーツを着た主人公・ベケットが敵陣を進んでいくシーンは、スナイパー映画ならでは)

また、スナイパーの孤独や苦悩を描いているのも面白い点でした。

スナイパーというのは海兵隊の中でも特殊な立場にいることや、”スコープを通して敵の死に様を見届けることの意味など、この映画ならではの切り口が面白く、スナイパーの生き様を丹念に描いています。

さらに、映画を通して描かれる師弟関係もドラマ性があり、任務を通して信頼関係を築いてゆき、ベケットが一人の若造をスナイパーに育てていくお話は王道的ながらも良いサブストーリーです。

まとめ

スナイパー映画の良作。

スナイパーらしく”五感を研ぎ澄ませて”ジャングルを進んでいくシーンと、派手なアクション映画的なシーンがバランスよく盛り込まれており、ストーリーもきちんと筋が通っています。

総じて、スナイパー映画として外さない一作でした。

余談ですが、この映画はテレビゲームにも影響を与えており、『スナイパーエリート』や「コール オブ デューティ」ではこの映画にインスパイアされた演出が多数登場します。

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