【感想・評価】『泥棒は幸せのはじまり(ネタバレ)』レビュー

コメディ映画のレビュー
原題 Identity Thief
公開日 2013年2月8日
ストーリー 主人公・サンディのもとにカード会社から連絡が入り、”不正利用された疑いがある”と告げられる。

サンディは、カード会社の提案に従って”無料の保護プラン”に加入するために、個人情報を相手に明かす。

しかし、電話口の相手はカード会社の人間ではなく、ダイアナという名の詐欺師だった。

サンディはダイアナに個人情報を丸まる盗まれてしまい、彼女にクレジットカードを不正利用され、身に覚えのない罪まで着せられる。

全てを奪われたサンディは自身の潔白を証明すべく、単身でダイアナを捕らえようと動き始める。

ジェイソン・ベイトマン主演のコメディ映画『泥棒は幸せのはじまり』のレビュー。

泥棒は幸せのはじまりの感想/評価

詐欺師と被害者の珍道中を描くロード・ムービー。

誰かに貢ぐことでしか関係を築けなかった詐欺師・ダイアナが、主人公・サンディとの長旅を通して人間として成長してゆき、次第に友情が芽生える様子を楽しく描いた一作だった。

映画では、ダイアナの狡猾こうかつさや傍若無人な性格が見事にコメディとして描かれており、サンディもダイアナとの対比でキャラクターが立っており、良いコンビ。

ある意味、王道的ではあるが、最初は反発し合っていた二人が長旅を通して関係を深めてゆき、最終的には友人同士になる展開は”お決まりの結末に帰結する安心感”も含めて良いものだった。

個人的には、大事故のあとに賞金稼ぎがピンピンしている姿や、トランクに押し込められたギャングが助かった様子などをちゃんと見せる気配りも良かった。

また、”州を跨ぎ、犯罪者を連れ戻す”という『ミッドナイト・ラン』的なストーリーも面白く、サンディ&ダイアナ、ギャング、バウンティハンターの三つ巴の攻防は長旅に良いスリルを与えてくれる。

ちなみに、バウンティハンターを演じるのは『ターミネーター2』でT-1000(ターミネーター)を演じたロバート・パトリックだが、この映画でも何度も復活する男を演じている。

まとめ

面白い、コメディタッチのロード・ムービーだった。

王道的、定型的なロード・ムービーではあるが、ジェイソン・ベイトマンとメリッサ・マッカーシーの掛け合いは楽しく、道中での出来事も約2時間の視聴に耐えうるものだった。