【感想・評価】『ノー・エスケープ 自由への国境(ネタバレ)』レビュー

クライム映画のレビュー

ガエル・ガルシア・ベルナル主演のスリラー映画『ノー・エスケープ 自由への国境』のレビュー。

本作はサンドラ・ブロック主演のSF映画『ゼロ・グラビティ』の監督を務めたアルフォンソ・キュアロン…の息子がメガホンを取った作品。

アルフォンソ・キュアロンは脚本家として参加しています。

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紹介

ノー・エスケープ 自由への国境のストーリー

砂漠の国境地帯を舞台に、メキシコからアメリカへ不法入国を試みる移民たちと、彼らを狙う襲撃者の攻防を描く。

引用元 – Youtube

ノー・エスケープ 自由への国境の出演陣

役者 役名
ガエル・ガルシア・ベルナル モイセス
ジェフリー・ディーン・モーガン サム
アロンドラ・イダルゴ アデラ など

感想

移民VS狂人のスリラー

ガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公・モイセス。狂人・サムに追われる。

「ポケモン」のサトシの帽子?

この映画はガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公・モイセスが、イカれたスナイパーから逃れながらアメリカ国境を目指す様子を描くスリラー作品です。

ジェフリー・ディーン・モーガン演じるサムは、自分の領域に土足で踏み込んで来る不法移民たちを日常的に狩っている狂人で、彼にとって移民は”自分の庭を荒らす野うさぎ”程度の認識でした。

一方、モイセスはメキシコからアメリカを目指す不法移民グループの一人でしたが、運悪くサムに発見されたことでグループは壊滅し、モイセスと数名だけが残されました。

野うさぎを根絶やしにするかのごとく、サムは地の果てまでモイセスたちを追って来ます。

スナイパーライフルと闘犬で追い詰めて来るサムと、反撃する術を持たないモイセスたちによる逃走劇は、もっぱら”発見されると即死の鬼ごっこ”のよう。

見晴らしの良い砂漠とスナイパーの組み合わせは「いつ撃たれてもおかしくない」という緊張感を生み、闘犬・トラッカーは嗅覚と獰猛さが脅威として描かれています。

確かに、この手の映画としては非常にオーソドックスな作品。

しかし、スナイパーライフルを持った狂人と、反撃する術を持たない移民たちの攻防は非常にスリルがあり、”スリラーもの”としてきちんと楽しませてくれます。

また、モイセスはもちろん、サムを含む登場人物たちの内面を掘り下げている点もよく、危険を承知でアメリカを目指す移民たちの覚悟や現実を知ることもできます。

サムの二面性

まるでハンティングするように移民を狩る、ジェフリー・ディーン・モーガン演じるサム。

移民たちを、まるで野生動物のように狩る狂人・サム。

一方で、愛犬・トラッカーの亡骸を発見した時の激しい感情や、自分の死を意識した際の情けないほどの足掻きは、ものすごく人間らしい部分です。

ほんと、サムにとって移民は”人間以下の存在だったんだ”と感じさせます。

結局、サムも自分が殺して来た移民たちと同じく、砂漠で人知れず朽ちていくことに。南無。

まとめ

“狩る者と狩られる者”の死闘を描くスリラー映画の良作。

意外(?)にも政治色は薄く、純粋にスリラー映画として楽しめる作品になっており、この手の作品に求めるものはちゃんと用意されていました。

ちなみに、自分が涼しくて安全な自宅にいることを忘れて、あれこれツッコミを入れるのは野暮というもの。