原題 | THIEF |
対応機種 | PC,PS4,Xbox One etc |
プレイ/クリア時間 | 10時間~ |
👍Good
- 遊びやすいThief
👎Bad
- 精神世界
- 謎の戦闘パート
- 直線的すぎる
- たまに不安定になる敵AI
- ロード画面が多い
紹介
どんなゲーム?
今作は『Thief Gold』『Thief II: The Metal Age』『Thief Deadly Shadows』に続く、「Thief」シリーズの四作目になっており、かつリブート作品。
約10年ぶりに発売された今作では─
- ゲームシステムの現代化
- グラフィックやサウンドの刷新
などの変更が加えられている。
また、ステルスゲームとしてはこれまでと同じく─
- 一人称視点×ステルスプレイ
- 暗闇を活用したステルス
などが特徴として挙げられる。
シーフ(2014)のストーリー
市民は反男爵を掲げる指導者・オリオンを中心に結束し、ノースクレスト男爵一派から【シティ】を取り返すべく活動を続けていた。
ギャレットは両者の混乱に巻き込まれていく。
過去作との繋がり
今作からプレイしてOK。
これまでのストーリーや設定はすべて白紙に戻されている。
評価
【Pros】”遊びやすい”Thief

エリア情報を強調して表示してくれる
今作では主人公の能力や操作方法が現代風にアレンジされており、ステルスゲーム初心者にも易しい作品になっている。
- 頭上からのテイクダウン
- 前方への高速移動
などはステルスプレイのハードルを大きく下げてくれる。
【Cons(欠点)】直線的で、遊ばされている感じがする
『Thief Gold』や『Thief II: The Metal Age』はもちろん、それらにインスパイアされた『ディスオナード』と比べても今作は特に直線的に感じる。
直線的に感じる理由としては─
- マップ自体の構造
- 各エリアが狭くて真っ直ぐ進むしかない
の2点が挙げられる。
具体的には、今作のマップはエリアA=>エリアB=>エリアCというように”いくつかのエリアを一直線に繋げたもの”になっており、マップの構造自体が直線的。
そして、個々のエリアは”脇道を用意する必要なんて無い”ほど狭く、実際にほとんど用意されていないので、ゴールを目指して真っ直ぐ進んでいくことになる。
結果的に、今作はスタート=>ゴールを真っ直ぐ移動するゲームになっており、先に初期Thiefや『ディスオナード』をプレイしているとあまりに直線的でガッカリする。
遊ばされている感が強い
良くも悪くもゲーム側で指示してくれる。
【ロープ・アロー】にしても「ここで使いましょう」という感じだし、敵の配置も「ここの敵を倒して先に進みましょう」という感じ。
要するに、今作はゲーム側が用意した模範解答をなぞるゲームとも言える。
したがって、今作では初期Thiefや『ディスオナード』のように目の前の状況に対してプレイヤー自身が解決策や対処法を練る必要がない。
遊んでいるのではなく、遊ばされている。
【Cons(欠点)】いちいち面倒くさい

【シティ】では自由に探索できる。
- ロード画面が多い
- 【シティ】での移動が面倒くさい
- 小銭をチマチマ回収することが面倒くさい
ロード画面の多さは前作『Thief Deadly Shadows』譲りであり、半オープンワールドの【シティ】ではエリア移動や建物に入る際に必ずロード画面が入る。
ロード画面の多さはゲームプレイのテンポを悪くしており、特にエリア間を移動している際などはウンザリさせられる。
【シティ】に関しても、前作同様に”毎回同じ道を通り、同じ敵を避けながら目的地を目指す”ことが面倒くさく、序盤以降は作業的に遊ばされる。
あと、小銭の回収も面倒くさい。
これまではまとまった額の金品がいくつかの場所に隠されていたが、今作は少額の金品が引き出しや棚などのありとあらゆる場所に隠されており、チマチマ回収させられる。
確かにゲーム自体を台無しにする欠点ではないが、こうしたことが積み重なることでプレイのモチベーションが削がれてしまったのは事実。
総評
“骨抜きにされてしまった”Thief。
今作はこれまでの作風を否定しているが、かと言ってそれに代わるものは用意されておらず、ステルスゲームとしてもThiefとしても期待外れだった。
個人的には、今作でこのシリーズがとどめを刺されてしまったことが何よりも残念だ。
関連記事>>>【評価・感想】『ディスオナード(1)』レビュー
▼関連記事▼
- 【評価・評価】『Thief Gold』レビュー
- 【評価・感想】『Thief II: The Metal Age』レビュー
- 【評価・感想】『Thief Deadly Shadows』レビュー
- 【評価・感想】『シーフ(2014)』レビュー👈