『ウィッチャー3 ワイルドハント』を遊んで以来、このシリーズの大ファンとなり、その後、原作小説を完走し、ゲーム版も一通り再プレイしたが、Netflixのドラマ版だけは観れずにいた。
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“好物は最後まで残しておく”タイプゆえに、なかなかドラマを観ることが出来なかっただけなのだが、「さすがにこのままだと観ずに終わってしまう」ということもあり、ようやく視聴し、この数日で最後まで観た。
結論、(現状では)ドラマ版はシリーズの入門に最適なのではないか。
ドラマ版は原作より前の出来事を描くのだけれど、シリとゲラルトが運命で結ばれるきっかけとなった「驚きの法」に関する話や、ゲラルトとイェネファーの出会いを描く「最後の願い」などをしっかり描いており、観ている者に原作小説やゲーム版のストーリーの基礎知識を叩き込んでくれる。
「シリとゲラルトが強く結び付く理由」「ゲラルトとイェネファーの出会い」「ブラビケンの殺し屋と呼ばれる理由」などは、ドラマを通して描かれ、原作小説やゲーム版を一通り楽しんだ私でも、ドラマを観ることで知った新しい事実が結構あった。
この辺りは“日本語版が出ていない短編集のドラマ”化ということで、日本語で「ウィッチャー」シリーズを楽しんでいた人にとっては新しい発見が数多くあり、「ウィッチャー」への理解がより深められる良いエピソード構成だったと思う。
- 原作小説以前の出来事を描く短編集のドラマ化
- 原作小説、ゲーム版のストーリーの基礎知識が得られる
よって、Netflix版「ウィッチャー」はシリーズの入門に最適なドラマ版だと思う。
原作小説やゲーム版を先に楽しんだ人にとっても新しい発見があるドラマ版なのはもちろん、ドラマを観て顔と名前を一致させ、歴史や専門用語なども押さえれば、原作小説を読むハードルはグッと下がるはずなので、シリーズの入り口としてオススメできるドラマになっている、と感じた。
ああ、早くシーズン2が観たい。
おそらく次はシリが「ケィア・モルヘン」でウィッチャーの訓練を受ける辺りが描かれるのだと思うけど、あの壮大なストーリーを何シーズンに渡って描くのか気になるところ。
オマケとしてキャスティングについて書いておくと、ゲラルト役のヘンリー・カヴィルやシリ役のフレイヤ・アーランなど、ゲーム版とは似ても似つかぬ配役がされていて、声優陣も一新されているけれど、これはこれでドラマに合っていた。
あくまでも原作小説の実写化ということもあり、それを基にした新しいキャラクター像と、そのキャラクター像に合わせた声優陣になっており、ドラマ版によく合っていた。