原題 | Past Cure |
機種 | PC,PS4,Xbox One |
プレイ/クリア時間 | 5時間~ |

リッチなグラフィックと、プアなゲームプレイ。
全体的に荒々しく、アクションゲームを求める人にはオススメできない。
紹介
どんなゲーム?
ドイツの新興スタジオ【Phantom 8】が開発したアクションゲーム。
このゲームは【Remedy】作品に強くインスパイアされているようで、「マックス・ペイン」シリーズの【バレットタイム】や、『クォンタムブレイク』の「記憶」と「時間」をテーマにしたストーリーなど、全体を漂う空気感はよく似ている。
- 【Remedy】作品にインスパイアされたゲーム
そこへ『サイコブレイク』や『ケイン&リンチ デッドメイン』の世界観を乗っけたのが本作である。
Past Cureのストーリー
元エリート兵士イアンは長年にわたる拷問の末、失われた記憶と強要された人体実験の影響に苦しみながらも兄と共に隠れ家に暮らしている。
人間の脳に秘めた力を利用しようと、敵はイアンを捕えたときに時間を操る力とテレキネシスという超能力を植え付け、さらにしつこい悪夢と幻覚の傷跡を残した。
真実を追い求める強い気持ちと復讐への渇望に駆り立てられ、イアンは兄の助けを得ながら旅にでる。
引用元 – Steam
評価/全体的に粗粗しい
【Cons(欠点)】大味なシューティング

© Phantom 8 Studio 2018
【バレットタイム】の使い勝手が良すぎる。
元ネタの「マックス・ペイン」シリーズでは、”【バレットタイム】を発動すると主人公を含む世界全体がスローモーションになる”のだが、本作は主人公以外がスローモーションになり、かつゲージの回復も速い。
なので、プレイヤー側があまりにも有利。
よって、大半の銃撃戦が【スローモーション】=>【ヘッドショット】のセットで攻略できてしまい、敵との駆け引きや撃ち合いを楽しむという部分が非常に弱い。
せっかくのステルス要素が空気に
【バレットタイム】を使えば何とかなるので、ステルスプレイの存在意義がない。
なので、せっかくステルスプレイ向けに用意された隠しルートや、監視カメラを停止させるようなミニゲームのに意味が無くなっており、これはあまりにももったいない。
…
当然、大手ほど予算や人員に恵まれていない点は考慮すべきだが、だからこそ全体のバランスを見た上で各要素の取捨選択をした方が良かったと思う。
【Cons(欠点)】TPSとしてのクォリティ

© Phantom 8 Studio 2018
はっきり言えば、主人公の挙動は”関節が硬い人形”のような動き。
そして、大半の敵がそんな主人公よりも俊敏に動くので、前述した【バレットタイム】や「ハメ技」無しで攻略することは至難の業に近い。
不要に感じる特殊能力

© Phantom 8 Studio 2018
例えば、「フリーカメラ」になる特殊能力。
これの発動中は”一時的に主人公から操作が離れてカメラだけを自由に動かせる”のだが、なんと戦闘中でも発動できるので誤って発動した際は非常に面倒臭い。
(常に指が掛かるRBで発動)
格闘戦も不要に感じる

© Phantom 8 Studio 2018
銃撃戦の最中でもお構いなしに始まる格闘戦。
ロックオンが大雑把なので、殴り合いがズルズルと長引きがちで、ただただテンポが悪い。
総評

© Phantom 8 Studio 2018
リッチなグラフィックと、プアなゲームプレイ。
難易度「Easy」でストーリーだけサクッと追いたいのではなく、アクションゲームとしても楽しみたい場合は避けた方が賢明。
【Remedy】作品っぽい世界観や、映画的な演出の数々は非常に高いレベルで実現できているので、それだけに一昔前で止まっているゲームプレイ部分は残念だ。
Good
- UE4で描かれるグラフィック
- サイコロジカルなストーリー
- 精神世界のパート
Bad
- ワンパターンなゲームプレイ
- 最低限以下の操作性
- 一部の強制ステルスプレイ