【評価/感想】私は、ダニエル・ブレイク【批評/レビュー】

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イギリスに生まれて59年、ダニエル・ブレイクは実直に生きてきた。
大工の仕事に誇りを持ち、最愛の妻を亡くして一人になってからも、規則正しく暮らしていた。

ところが突然、心臓の病におそわれたダニエルは、仕事がしたくても仕事をすることができない。
国の援助を受けようとするが、理不尽で複雑に入り組んだ制度が立ちはだかり援助を受けることが出来ず、経済的・精神的に追いつめられていく。

そんな中、偶然出会ったシングルマザーのケイティとその子供達を助けたことから、交流が生まれ、お互いに助け合う中で、ダニエルもケイティ家族も希望を取り戻していくのだった。

引用元 – 公式サイト

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解説

ケン・ローチ監督作品。
英国アカデミー賞(2017)の作品賞を初め、数々の賞を受賞した一作。

▼予告映像▼

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感想

イギリスにもあった「お役所仕事」。
ポーランド発のビデオゲーム『ウィッチャー3 ワイルドハント』にも、お役所仕事を皮肉ったクエストが登場しており、これは万国共通の課題なのだと改めて実感した。

さて、主人公ダニエル・ブレイクの目的は求職手当を受けること。
にも関わらず、そのためには書類を何枚も提出し、面接を受けた(求職活動した)実績も作る必要があった。しかし、主人公は心臓病によってドクターストップが掛かっており、仮に採用されても働くことは出来ないのだが、役所側は「そこまで重篤ではない」と判断し、求職活動を勧めるのだった。

主人公がいくら役所に懇願しても、相手から返って来るのはマニュアル解答のみであり、マニュアル対応に疑問を持ち親身になって対応した担当者は上司に説教される始末。

この映画ではダニエル・ブレイクという等身大の主人公を通して、マニュアル化の弊害と無駄や矛盾に満ちたお役所仕事の問題点を映し出している。その一方で、利用者数に対する担当者の圧倒的な不足や、性悪説を前提とした制度の在り方にも疑問を呈する内容になっており、広い意味で社会の根底に存在する問題を描いている。

監督のケン・ローチ曰く、全て実際に起きた出来事をベースにしているという。
だからこそ、劇中に登場する「(ダニエルのような)芯を持った正直者が路上生活者になるのを何度も見てきた」という台詞が心に突き刺さる。また、”子供の靴さえ買えない”シングルマザーの苦悩にも胸が締め付けられる思いがした。

私自身、子供の頃は彼らと近い生活を送らざるを得なかったので、とても他人事とは思えない内容だった。
ケン・ローチ監督は困窮した子供の姿と、明日が見えない不安感を見事に描ききっており、自分にとっては過去のトラウマとも向き合う映画でもあった。

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