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既視感が強いポストアポカリプス【評価/レビュー】Days Gone(デイズ・ゴーン)【批評/感想】

サバイバル/ホラーゲーム
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【短評】
“一昔前のオープンワールドゲーム”のお約束に倣った内容。
「だいたいこういう流れになるだろう」という安心感と、「これ以上のものは出てこない」という失望感が混在した一作。
原題Days Gone
機種PS4

ポストアポカリプス(世紀末)系オープンワールドゲーム。

パンデミックによって人間社会が崩壊して2年。
【感染者(ブリーカー)】で溢れかえる世界を、失意の主人公ディーコンは相棒のバイクにまたがり、”生きる意味を探す”旅を続ける。

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評価

【Cons(欠点)】インパクトに欠ける

本作がお披露目されたのは2016年の「E3(イースリー)」。
この時の「プレイステーション カンファレンス(Youtube)」では、『Death Stranding(デス・ストランディング)』や『Marvel’s Spider-Man』が立て続けに発表され、その締めとして本作『Days Gone』が満を持して初お披露目された。

Youtubeにアップされたお披露目動画は記事執筆時点で1千万回以上も再生されており、私を含め多くのゲーマーが本作に魅了された。

私自身、初めてこのゲームを見た時の衝撃は今でも忘れられない。
ドラマ『ウォーキング・デッド』のダリルを連想させる一匹狼のバイカーと、現実味を覚えるパンデミック後の世界。そして【感染者】の”大群”のインパクトは強烈で、上記のお披露目動画は何度も何度も見返した。

ただ、この時に発表された多くの目玉ゲームもそうであるように、本作も開発初期~中期の頃に発表されてしまったことで、発売まで約3年の月日を要してしまった。

そして、この業界の3年はあまりにも大きい。
2017年には『バイオハザード7 レジデントイービル』や『サイコブレイク2』、翌18年以降も『レッド・デッド・リデンプション2』や『メトロ エクソダス』など、大作ゲームかつ野心的なコンセプトを実現した意欲作が次々と発売された。

(各作品の評価はURL先の記事で読んで欲しい)

その流れの中で見れば、(1作目という点を考慮しても)本作には物足りなさを覚える。
というのも、「あれ、前にもプレイしたっけ?」と錯覚してしまうほど、作品自体が”どこかで見たお馴染みのもの”で構成されているからであり、本作ならではの部分がなかなか見つけられないのだ。

したがって、ここ数年の間に発売された数々の野心的な大作ゲームに続けて本作をプレイすると、「19年発売の大作ゲームとしてはインパクトに欠ける」という印象を受けてしまう。

限定的なゾンビの大群

目玉とも言える【感染者】の大群は、”木の裏を覗いたら虫の大群がいました”的な怖さしかない。

確かに角を曲がった瞬間に【感染者】の大群が目に入った時の恐怖は、このゲームならではだが、バイクで「群れ」を誘導して敵のキャンプを襲撃させたり、誘導してまとめて始末したりは出来ず、基本的には撃って倒すだけで、正直言って拍子抜けしたところである。

【Cons】バイクは中途半端にリアル

赤い部分は「バイクの燃料不足のため、ファストトラベルできない」とある。

まず、バイク旅は非常に面白い。
私は最終盤までは一度も【ファスト・トラベル(瞬間移動)】を使用せず、バイク旅を楽しんでいた。自分仕様にカスタマイズした相棒にまたがり、様々な地域を走り抜けるのは何時間プレイしても飽きない。

また、車とは違って全身を守るものがなく、ゆえに周囲からの攻撃を常に意識する必要があり、ただの移動にもピリッとした緊張感が漂っている点も気に入っている。

  • バイク旅は何時間プレイしても飽きない

ただ、「ガソリン」の扱いは納得感が薄い。
本作のバイクは、『レッド・デッド・リデンプション2』における馬に似ており、エサ(ガソリン)をやって世話しないといけない。そして、本作の場合はガソリンが尽きるとバイクは動かなくなり、そうなると最寄りの「ガソリンスタンド」や、キャンプまで”徒歩”で(もしくは足で押しながら)戻ってガソリンを取って来ないといけない。

実は『レッド・デッド・リデンプション2』でも、馬が死亡すると徒歩で馬屋に行って馬を購入したり、野生の馬を捕まえて調教したりしないといけない。

  • 本作ではガソリンが尽きると徒歩移動を強いられる
    • バイクが動かないのでファストトラベルも不可に
  • RDR2では馬が死亡すると徒歩移動を強いられる

ある意味、この2つは”リアルを突き詰めた”要素に思えるが、本作のそれには少し違和感を覚える。

なぜなら、本作はこの部分だけがリアル志向だから。
『レッド・デッド・リデンプション2』は全ての要素が徹底したリアル志向の産物であり、「馬」の仕様もそんなゲーム世界の一部だと理解できたが、本作の場合はこの部分だけがリアル志向なので、「他の部分と同じくゲーム的な解決法を用意してくれ」と感じてしまう。

バイクが無い状態でもファストトラベルが出来るようにして、最寄りのキャンプでクレジット(=お金)を払って自動的に回収させる、みたいなゲーム的な解決法が用意されていないことに逆に違和感を覚えるのだ。

私としては、ガソリンの仕様に対して「むしろ、こうじゃないと不自然」と思えるほど、他の要素にも徹底したリアル志向を持ち込んで”納得させて欲しかった”。現状では「ガソリン」だけやけにリアル志向なので、この仕様に納得できない自分がいる。

【Cons】数だけは多いメインミッション

「数ありきで開発したのでは?」と邪推する。
“一つにまとめることも出来るような”内容のものをわざわざ別けていたり、”ストーリーを全く前進させない”無意味な「お使い」が紛れていたりなど、“とりあえず数だけ用意しました”と言わんばかりのミッションが非常に目立つ。

そして、ストーリー的な盛り上がりの前後でも、お構いなしにこれらのミッションをぶち込んで来るので毎回気分が盛り下げる。「今から宿敵を叩きに行くのに、その前に(散々サイドミッションでやった)敵キャンプを制圧しないといけないのか…しかも3ヶ所」みたいなことがよく起きるのだ。

イメージとしては、“ジェットコースターが絶叫ポイントの前で必ず徐行してしまう”というような感じで、私としては無駄なメインミッションは取り除き、ストーリーを前進させることに焦点を絞って欲しかった。

テンポの悪いナラティブ

基本的にムービー前後には5秒~10秒の「暗転(ロード画面)」が入る。
したがって、”短いプレイパートを挟む形でムービーが存在する”ミッションではその度に暗転が入るので、非常にテンポが悪い。

上記のミッション構成と相まってストーリーを盛り下げる欠点になっている。

【Cons】技術的な問題

全体的に最適化が不十分という印象。
私は「PS4 Pro」かつ「スーパーサンプリング」をオフにしてプレイしていたが、それでも多くの場面で30fpsを下回っていた。特に後半ではプチフリーズまで頻発するようになり、バイクをぶっ飛ばす爽快感が台無しだった。

当然、”Day1 パッチ”やそれ以降のパッチもインストールしているが、最後までこの問題が解決することはなかった。

【Pros】堅実なゲームプレイ

前項はやや批判的な内容になってしまったが、ゲームプレイ自体は非常にモダンな作りになっており、一般的なオープンワールドゲームと比べて劣っている部分はほとんど見受けられない。

まず、全体的なプレイ感覚は『ラスト オブ アス』に近い。
キャラクターの挙動以外にも、鈍器や銃器を用いたアクションも同作のそれに近く、アクションとステルスの両方が違和感なく行えるので、操作性に泣かされることはない。

次に目玉のバイクは、実にチャレンジな挙動。
リアルな挙動と言われた『グランド・セフト・オート4』よりもバイクを手懐けるのは難しく、ゆえに道なき道や雨で泥濘んだ(ぬかるんだ)悪路を走り抜けるためにはテクニックが必要であり、「アクセルボタンを押せばOK」という単純なものではない。

基本的にアクション/ステルスでプレイ可能

古くは『FarCry』、ジャンル的には『サイコブレイク2』と同じくアクションとステルスの境界線が曖昧なので、この2つを上手く取り入れながらプレイすることになる。

そして、この部分も操作性と同じくモダンな作り。
双眼鏡を用いた「タグ付け」、”警戒メーターによる”敵の警戒度の見える化や、敵を静かに葬り去る【ステルス・キル】の実装など、「自由度が高い」と言われるオープンワールドゲームと比べても遜色ない仕上がりになっている。

また、アクションとステルスの移行も非常にスムーズに行われる。

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総評

良くも悪くも見た目通りの内容。
ファークライ3』辺りで確立された”一昔前のオープンワールドゲーム”のお約束に倣った内容で、「だいたいこういう流れになるだろう」という安心感と、「これ以上のものは出てこない」という失望感が混在した一作である。

※『ラスト・オブ・アス2』が2016年のE3で発表されたという記載は誤りでしたので修正しました。ご指摘に感謝します。

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