原題 | Days Gone |
機種 | PS4 |
プレイ/クリア時間 | 25時間~ |
👍Good
- 手堅いゲームプレイ
- 広大なオープンワールドゲーム
- バイク旅
👎Bad
- 既視感が強い
- 後半以降の質より量のメインミッション
紹介
どんなゲーム?
ポストアポカリプス(世紀末)系オープンワールドゲーム。
ゲームとしては、パンデミックによって人間社会が崩壊した世界を舞台にした作品になっており、プレイヤーはバイカーのディーコンとして【感染者(ブリーカー)】で溢れかえる世界を相棒のバイクにまたがって旅をする。
追加コンテンツ/DLCの有無
無料DLCが12種類配信されている。
- 新難易度「SURVIVAL」
- チャレンジ
- 追加報酬
記事執筆時点ではストーリーDLCに関する情報はない。
Days Goneのストーリー
パンデミックの最中、最愛の妻サラを亡くしたディーコン・セントジョン。
彼は生きる意味を求めて相棒のブーザーと共に賞金稼ぎとして旅を続けるのだった。
評価
【Pros】堅実なゲームプレイ
本作は『ファークライ3』的なオープンワールドゲームを採用しており、プレイヤーは広大なオープンワールドを舞台に、ある程度自由にプレイすることができる。
また、ゲームシステムも、実は「ファークライ」的になっており─
- 「双眼鏡」を用いた”敵のタグ付け”
- 「警戒メーター」による””敵の警戒度の見える化”
- 「ステルス・キル」による”必殺技”
などがあることでプレイのハードルはグッと下がっており、アクションとステルスの行き来もスムーズに行える。
総じてモダンな作りをしたゲームになっており、一般的なオープンワールドゲームと比べて劣っている部分はほとんど見受けられない。
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【Pros】目玉のバイクはチャレンジング
一般的なオープンワールドゲームよりも、バイクを手懐けるのは難しく、「アクセルボタンを押せばOK」という単純なものではない。
ゆえに道なき道や雨で泥濘んだ(ぬかるんだ)悪路を走り抜けるためにはテクニックが必要であり、チャレンジな挙動で楽しませてくれる。
ずっとバイク移動が続くゲームなので、バイクの操作自体が楽しく感じられる点は大きく、私は最終盤まで一度も【ファスト・トラベル(瞬間移動)】を使わずにバイク旅を楽しんでいた。
自分仕様にカスタマイズした相棒にまたがり、様々な地域を走り抜けるのは何時間プレイしても飽きない。
定期的にガソリンを補充する
オープンワールドゲームでは珍しく、バイクは「ガソリン」で動く。
本作では給油せずに走っているとガス欠を起こすので、定期的に給油する必要があり、「どこで給油するか?」を頭に入れた上で移動しないといけない。
ちなみに、ガス欠になると─
- 最寄りの「ガソリンスタンド」 or キャンプまでバイクを押す
=>そこで給油する - 燃料を入れたポリタンクを持って来て給油する
という手順を踏まないといけず、やけにリアル志向。
当然、危険な世界なのでバイクを止めて出歩くのは危険で、かつ給油中は無防備になるので、ガソリンの存在は常に張り詰めた緊張感を生む。
【Cons(欠点)】数だけは多いメインミッション
メインミッションがやけに多くて中だるみしている。
“とりあえず数だけ用意しました”感が強く、一つのミッションを分割していたり、ストーリーを前進させない「お使い」が紛れていたりする。
また、メインミッションが中だるみしていることで、ストーリー的な盛り上がりに欠けることが多く、私としてはもっと数を絞り、ストーリーを前進させることに集中して欲しかった。
特に終盤は、「今から宿敵を叩きに行くのに、その前に(散々サイドミッションでやった)敵キャンプを制圧しないといけないのか…しかも3ヶ所」みたいなことがよく起きる。
イメージとしては、”ジェットコースターが絶叫ポイントの前で必ず徐行してしまう”というような感じ。
テンポの悪いナラティブ
ムービー前後には5秒~10秒の「暗転(ロード画面)」が入るので、”短いプレイパートを挟む形でムービーが存在する”場合は暗転ばかりで萎える。
【Cons(欠点)】手軽なファストトラベルがない

赤い部分は「バイクの燃料不足のため、ファストトラベルできない」とある。
本作の【ファストトラベル】は「ガソリン」を消費するので、「ガソリン」の残量によっては【ファストトラベル】できない。
結局、【ファストトラベル】を利用したい時は─
- 移動そのものに飽きている
- 移動している時間的な余裕がない
という時なので、ゲーム側で【ファストトラベル】の使用を制限してしまうのは悪手だし、無理やりバイク移動に付き合わされているような印象も受ける。
一般的なオープンワールドゲームのように、「(時間経過などで)主人公はちゃんとバイクや徒歩でここまで来た」ことを表現した上で【ファストトラベル】を使えるようにすれば良かったのでは。
【Cons(欠点)】限定的なゾンビの大群
【感染者】の大群は、もっと攻略に活用したかった。
バイクで「群れ」を誘導して敵のキャンプを襲撃したり、他のクリーチャーを攻撃させたりはできないので、正直言って期待はずれだった。
確かに、角を曲がった瞬間に【感染者】の大群が目に入った時の恐怖はこのゲームならではだし、ゾンビの大群を撃ちまくるのは爽快だが。
発売当初のバグはアップデートで修正されている
発売当初はバグがそれなりに残っており、私自身もプレイ中に何度もスタックしたり、フレームレートがガクッと落ちたりした。
しかし、今では定期的なアップデートによってゲームの安定性は向上しており、分かりやすいところではフレームレートが発売当初よりも安定している。
発売当初と比べれば格段に遊べるゲームになっている。
総評
良くも悪くも見た目通りの内容。
『ファークライ3』辺りで確立された”一昔前のオープンワールドゲーム”のお約束に倣った内容で、「だいたいこういう流れになるだろう」という安心感と、「これ以上のものは出てこない」というガッツリ感が混在した一作。
決して悪いゲームではないけれど、発表から発売までの間に高く上げられたハードルを超えることは出来なかった。