Grand Theft Auto(=GTA)とWatch Dogs(WD)の違いを、両シリーズを遊び倒した私が大整理。
この記事を読めば、あなたはこの2つの違いが理解できるはず。
Watch Dogsの方は…?
圧倒的に自由度が高い
WDのミッションは「目的はコレ、後はご自由に」というスタイル。
同じくUbisoftのFar Cryシリーズに近く、Far Cry的な「箱庭制圧型」をベースにもっと選択肢を増やしているのが特徴。なので、真正面から銃を乱射して暴れまわっても良いし、ハッキングを駆使してスマートに攻略しても良く、「ooから侵入せよ」と指示されることも少ないので、自由に作戦を立てて遊べる。
とくに『Watch Dogs 2』では、実用的なハック技術・対象が増えたことで、武装した警官やギャングにターゲットを始末させたり、大型クレームをハックして”あんなことやこんなこと”をしてミッションを攻略できたりするので、プレイヤーの発想次第で様々な遊び方が試せる。
この辺りは、『Deus Ex: Mankind Divided』や『Prey』に近い。

だからこそ演出は淡白
プレイヤーが自由に遊べる分、演出面は淡白。
なぜなら、「プレイヤーは必ずココを通るからこの演出を魅せる」ということが出来ないので、どのミッションもカットシーンと台詞だけという「必要最低限」の演出のみに留まっていることが多い。
なので、ハリウッド映画的な演出を堪能したいプレイヤーにとっては、やや物足りなさを感じる内容かも知れない。
GTAの方は…?
自由度はそこそこ
GTAのミッションは「物語や演出を魅せるための場」という印象が強い。
この場では、プレイヤーよりも脚本家の力が強く、彼らが引いたレールの上を一步も外れずに遊ぶことを余儀なくされる。WDとは対照的に「ooを使え」や「ooに行け」等と細かく指示されることが多く、世間一般に言われるほど「自由度が高い」という印象は受けない。
以前投稿したGTA Vのレビューにも「攻略に幅を与えるものというよりは脚本家の道具という印象が強い」と書いているように、メインミッションにおいてプレイヤーが決断を下せる場面は限りなくゼロに近い。

クォータービュー時代を除けば、『Grand Theft Auto III』が最も自由度(選択肢の豊富さ)が高かった。敵の逃走用の車を予め破壊しておいたり、逃げ場を塞いでおくことができ、プレイヤーの創意工夫の余地が残されていた。
それ以降は、GTA VC→GTA: SA→GTA IVとナンバリングを重ねる度に、1本道的なゲームデザインに移り今に至る。
だからこそ演出は濃密
これはCall of Dutyにも言えることだが、ガチガチに遊び方を縛りプレイヤーをコントロール下に置いている分、的確に演出をぶち込むことが出来るので、各ミッションはまるでハリウッド映画のような仕上がりになっている。
WDとは違い、「プレイヤーは必ずココを通るから、そのタイミングでこの演出を魅せよう」という計算が出来るので、それが出来ないWDよりも演出に力が入れられるのだ。
ユニークなシチュエーションの中で、まるで映画の主人公のような気分が味わえるので、この手のゲームが好きなプレイヤーはドンピシャは内容と言える。
どっちが面白い?
Grand Theft AutoもWatch Dogsも、広く言えばオープンワールドゲーム。
だが、実際は両者ともにタイプが異なるので、「どっちが面白い?」と聞かれても単純に比較して答えることが出来ない。
それでもお勧めするとすれば…
- 自分で遊び方を考えたい人→Watch Dogs
- 流れに身を任せて遊びたい人→Grand Theft Auto
という感じで私はお勧めする。
…
私自身の好みを言えば、Watch Dogsの方が好みではある。