『バイオハザード6』には、4人分のキャンペーンが収録されている。
さて、第三弾目の今回はジェイク編を取り上げる。
評価
【Pros】壮大なクロスオーバー
まず、各編とのクロスオーバーは素直に面白い。
それぞれの象徴的なシーンに繋がるまでのストーリーはよく練られており、欠けていたピースが埋まっていく感覚がある。
なお、今回の主人公はジェイク。
彼はアルバート・ウェスカーの息子であり、父ウェスカーと因縁のあるクリスとの絡みや、自身の出生に関する苦悩などが描かれ、深みのあるキャラクターとなっている。
【Pros】決して”諦めない”ボス「ウスタナク」
ジェイク編のラスボス「ウスタナク」は半不死身。
序盤の早い段階から追いかけ回され、ボス戦で倒しても復活する。これが存在感抜群であり、加えてレオン編やクリス編にはいなかったタイプのボスでもあり、珍しく新鮮味を感じる。
- 倒されても執拗に追いかけて来る
なので、「ウスタナク」とのラスボス戦は非常に盛り上がる。
手強く、嫌らしい相手だからこそ倒せた時の達成感はひとしおであり、最後の最後の粘りも含めて面白いボスとなっている。
【Cons(欠点)】依然としてクォリティが低い

視界が悪い雪山。
今回は「クロスオーバー」を口実に”レオン編やクリス編と全く同じ内容のミッション”を再プレイすることがある。
“同じミッションでも別の切り口から描く”という工夫も無く、単にキャラクターモデルが入れ替わっただけなので非常に退屈する。
なお、今作だけのミッションは課題山積。
例えば、チャプター2の「雪山」では”方向感覚を失う”ほど視界の悪い中でプレイさせられる。
また、”些細なミスでリスタートになる”スノーモービルやバイクでの逃走シーンは「スキップできるのあれば是非したい」と思わせるほどの出来。
また、今回は”似たような”内容のミッションも目立つ。
「(アイテム名)をx個回収しろ」や「~するまで敵に対処しろ」というものが多く、上記の「クロスオーバー」と相まってボリュームの水増し感が強い。
そして、当然ながら今作の欠点もそのまま残っている。
レオン編のレビューで指摘したシューターとしての欠点、クリス編のレビューで指摘した酷いカバーシステムなどはそのまま残っており、依然としてクォリティ面で問題を抱えている。
総評
クリス編に続き、今作も完全にアクションゲーム。
そして、アクションゲームとしては二流。
確かに新たな主人公ジェイクや追跡者「ウスタナク」は非常に魅力的な存在だが、イマイチなゲームプレイ面がそれの足を引っ張っており、良い材料を使って調理に失敗している。
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