The Vanishing of Ethan Carter【感想 評価 批評 レビュー】

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現在はUE4向けに最適化された『The Vanishing of Ethan Carter Redux』が存在するが、この記事ではオリジナル版を取り上げている。また、プロの翻訳家による日本語化Modを使用した上での批評になる。

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このゲームは所謂”Walking Simulator”。プレイヤーが銃やバールのようなものを手にして敵と戦う場面は一切なく、エリアを探索しながらたまに謎解きをする内容になっている。また本作は物語主導型のアドベンチャーゲームでもあり、プレイヤーは時折挟まれる主人公の独白に耳を傾け、拾った手紙を自分なりに読み解きながら足を進めて、Ethan Carterの周辺で起きた猟奇的な事件の真相を暴いていく。

さて、このゲームの謎解きだが多くは『L.A.Noire』や『Murdered: Soul Suspect』の様に証拠を集めて事件の全容を解き明かすというもので、証拠を全て集めた後に一つ一つの出来事を時系列順に並べ直す以外は例に挙げた二作と大きく変わらない。突出して面白いわけでもないが、手堅い作りの謎解きになっている。

何かと評判のグラフィックは綺麗。実際に撮影した画像を3D化するという”フォトグラメトリー”で表現された世界には説得力がある。道端に落ちている石や木材の質感は他のゲームとは異なり、その一点だけをじっと見つめていると段々と実写に見えてくる。また、実写映像を目指すのではなく全体的にデフォルメされたグラフィックのおかげで、実写との違いに目が行く事もなく純粋に美しく見える。

欠点はオープンワールドでプレイヤーの好きな順番でゲームを進められるにも関わらず、ミニマップや目的が一切表示されないために謎解きの取りこぼしが起きやすい所で、私は最後の最後で取りこぼしを回収するためにエリア間をマラソンする羽目になり、興醒めした。

最後は物語についてだが、ネタバレを伏せて書くとEthan Carterのヒーローが彼の魂を救済する物語は最後のシーンと相まって、とても印象に残る。物語は創作活動に没頭するEthanとそれを心配しながらもキツく当ってしまう家族との溝が物語の根底にあり、「どこか共感できるところがある」というプレイヤーは多いのではないか。決して非現実的な物語ではなく、実は身近なお話なのである。

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不親切なゲームプレイ面、ヒントが少ない一部のパズルは、物語を先に進めたいと思うプレイヤーの足を全力で引っ張る残念な欠点だが、4時間にも及ぶ物語主導型のゲーム体験はとても充実していて、そうした些細な欠点も忘れさせてくれる。

基本的に「歩くゲーム」なので遊ぶ人を選ぶ作品ではあるが、ミステリアスなテレビ映画を遊ぶという感覚で進めると良い。

16.07.15 加筆修正

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