METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN(メタルギアソリッドV ザ・ファントム・ペイン)【感想 評価 批評 レビュー】

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概要

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今作は潜入シュミレーションとも言うべき自由度の高いゲームプレイが特徴のステルスゲームだ。この記事ではゲームプレイ面に絞って書いているので、物語に対する言及とネタバレはない。

自由潜入

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今作は『Crysis』や『Far Cry』に代表されるサンドボックス型のゲームになっている。目の前に広がる世界は言わばプレイヤーが自由に動き回る為だけに存在する大きな砂場であり、『Grand Theft Auto V』や『MAFIA』のマップの様に物語の背景としての役割は持っていない。
従って今作のマップには多様な文化や生活感溢れる場所は一切無いので、それらを期待して遊ぶと肩透かしを食らうことになる。しかし、その地形や気候と言った環境を利用して遊ぶサンドボックス型のゲームとして見れば、今作の広い世界はとても良く出来ており、プレイヤーの知的好奇心を刺激するには十分な条件を兼ね備えている。

さて、今作ではそうしたサンドボックス型のオープンワールドを下地にしたゲームプレイ”自由潜入”が一つの目玉となっている。これはプレイヤーが「見て、考えて、実行する」というプレイスタイルを指し、今作ではこれまでのように無線で「○○から潜入せよ」と命令されることはなく、プレイヤー自らが作戦を立案して実行していく。面白い事に今作では時間帯に合わせて敵兵の動きが変わるので、そうした事を考慮した上で作戦を立てる必要がある上に、急な砂嵐や豪雨と言った天候の変化にも作戦の結果が左右される。

このように全てが作戦通り遂行できる訳ではないという緊張感が、予め決められた条件の中で潜入するこれまでのMGSには無かったもので面白く、様々な状況を考慮した上で潜入する自由潜入は見事に嵌っている。

だが、チェックポイントの間隔が長いという欠点は、一度殺されると計画の立案から実行までの時間が一瞬で無駄になるという深刻な問題を抱えている。これにより、折角作戦を練るという楽しさがあるにも関わらず、「万が一殺されて時間を戻されたら?」と考えてしまい、じっくり時間を掛けて攻略することが億劫になる。
プレイヤーの好きな時にセーブできる仕様か、頻繁にチェックポイントを用意してくれないと、潜入に失敗した時に生まれる”失う時間”の事を考えてしまい、じっくり遊べない。

自由潜入はステルスゲームとの相性は抜群で、今作は硬派な潜入シュミレーションゲームとしても楽しめる。加えてTPSとしても十分な出来であり、ステルスとコンバットを織り交ぜた自由度の高い遊び方も可能なので、ステルスゲームとしてもアクションゲームとしても質が高い。

プレイヤーに負担を強いるマザーベースの拡張、アイテムの開発

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今作でも引き続きマザーベースの拡張、そしてアイテムの開発が行える。この点に関しては携帯機向けであった『MGS PW』とは比較にならないほど作り込まれており、圧倒されるのだが、同時に大きな欠点も見えてくる。その欠点とはマザーベースの拡張やアイテムの開発に要する時間であり、開発を指示してから完成まで実際に30分から60分も要するのだ。加えて、開発はプレイ中のみ進行するので、アイテムが完成するまでエリアを意味なく徘徊して時間を潰すようなことが起き、はっきり言ってこれは”大”欠点。

ちなみに、『Splinter Cell Blacklist』では金さえあれば即開発できる仕様になっており、こちらの方が一億倍ほどプレイヤーに易しい。

ただ、敵兵を回収してマザーベースを拡張していくこと自体は面白く、豊富な武器やカスタマイズを吟味する楽しさもしっかりあるので、マザーベースとアイテム開発自体は大変面白い。

総評

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欠点はあれどポテンシャルの高い自由潜入、単体のTPSとしても遊べるほど完成度の高い撃ち合いと堅実なステルスプレイが融合したゲームプレイは、他の同ジャンルのゲームと比較しても頭一つ抜きん出た出来栄えで、驚くほど面白い。

また、TPS面に関しても『Max Payne 3』以来の面白さで、敵の動きや主人公の動きがとても良く、派手に動き回りながらの撃ち合いが白熱している。また、優秀なバディの存在も大きく彼らとの滑らかな協力プレイも見所の一つであり、連携プレイの完成度も高い。

この批評で指摘した点と第二章の水増しは見逃せないが、逆に言えばそれらさえ無ければ最高点に近い点数が与えられる作品。開発者の拘りが随所に感じられる本作は、とても巨大でとても面白いステルスゲームであり、今後発売されるであろうサンドボックス型ステルスゲームの指針を示したと言える。

16.07.23 加筆修正

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