Grand Theft Auto V【感想 評価 批評 レビュー】

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサードリンク

概要

gtav-review-16050701
この記事はPC版『Grand Theft Auto V』の批評記事になる。主にゲームプレイ面について書いているので、ネタバレ要素は殆どない。

3人の主人公

gtav-review-16050702
一つの物語を複数の主人公の視点から追うという仕掛け自体は、前作『Grand Theft Auto IV』の時代から存在していた。本編である『GTA IV』、その外伝である『GTAIV TLAD』と『GTAIV TBoGT』を通してダイアモンドに関する大きな物語を追うという流れがあり、それぞれの主人公が顔を追わせる場面や本編のあるメインミッションを別の主人公視点で遊ぶ演出などが見られた。

今作はそれを一つのパッケージにまとめたものになり、一つのメインミッションを3人の主人公で進めていく。そして、その3人の主人公を繋ぐ鎖がキャラクターチェンジなのだ。

このキャラクターチェンジはその名の通り、3人の主人公を切り替える(チェンジ)時に使うものであり、基本的にはミッションプレイ時以外は自由に切り替え可能だ。だが逆に、ミッションプレイ時はゲーム側に指示される形での切り替えが多く、攻略に幅を与えるものというよりは脚本家の道具という印象が強いのは、はっきり言って期待外れだ。

例えばミッションプレイ時は、プレイヤーが自由に3人を切り替えられる場面は少なく、ほとんどはゲーム側から出される「主人公Bに切り替えろ」や「主人公Aに戻せ」という指示に合わせて切り替えることになる。それは単に演出を見せる為であったり、場面を切り替える為であったりして、そこにプレイヤーの創意工夫が入る余地は一切無い。

確かにキャラクターチェンジ自体は画期的。だが、それが”少しでも道から逸れると失敗扱いになる”という旧態依然とした一本道的なミッション構造を劇的に変化させるに至っておらず、見た目のインパクトはあるが逆に言えばそれだけであり、それが期待外れなのである。

gtav-review-16050703
しかし、演出面に限定するとキャラクターチェンジの恩恵は大きい。例えば過去のGTAでは、メインミッション中であっても”目的地までの移動”が存在し、それが中弛みを生み、流れを寸断する原因にもなっていた。

しかし、今作では移動中の主人公Aから別の場所にいるBに切り替えることで、そうした移動時間をカットしてスムーズに次の展開に繋がるようになっているのだ。

また、ミッションを遊んでいない時に切り替えると、主人公らの私生活が垣間見られる演出も巧い。一人は家族に逃げられたショックで銃を振り回し、もう一人は街の片隅で奇行に走る光景が映し出され、各々の精神状態や置かれた状況がストレートに伝わる。それを見ることでよりそのキャラクターを理解しより感情移入できるという仕掛けであり、これは巧い。

血の通わないゲーム世界

gtav-review-16050704
今作は巨大で洗練されている。これは単にマップがデカイという単純な話ではなく、その中に両手では数えきれないほどの”遊び”が存在するということだ。

その遊びとはゴルフやテニス、トライアスロンと言ったスポーツのことであり、射撃やスタントと言ったチャレンジ、不動産管理や株取引と言った金儲けのことである。そして、それらがどれもしっかり遊べるほど作り込まれおり、その“しっかり遊べる数多くのアクティビティ”と60個を超えるメインミッションが詰め込まれた今作のマップが、そのサイズも含めて「巨大」なのだ。

だがその一方で、今作のマップにはどこか説得力に欠けるところがある。というのも今作のゲーム世界は徹底したリアリティを誇った前作と比べると”誤魔化し”が多いのだ。
例えば警官が容疑者をパトカーに乗せて連行することは無くなり、その場で即処刑。救急隊員も患者に蘇生術を施すことなく、現場で報告書を書くだけ。また、NPCの行動パターンも減少したように感じられ、雨が降っていても傘さえ差さない。

確かに今作のマップはコンテンツで溢れ返っているが、それと引き換えにゲーム的な誤魔化しも増えている。それが影響し、前作ではモニター越しからでも伝わった街の生活感やリアリティと言ったものがほとんど感じられなくなってしまい、目の前には作り込まれた血の通わないゲーム世界だけが存在する。

総評「さすが」

gtav-review-16050705
今作は得たものは多いが失ったものも多い。今作の血の通わないゲーム世界は大きな欠点であり、それによりマップが単に各コンテンツを繋ぎ止めるだけの大きなメニュー画面に感じられてしまうのは非常に味気ない。

だが、前作の欠点を徹底的に潰してきた姿勢は高く評価できる。メインミッションはシチュエーションに凝ったものが増えて、依然として一本道ながらも面白い。カバーシステムを中心にした撃ち合いも、前作の粗削りが嘘に思えるほど滑らかで流れるような操作性を実現している。

そして、なんと言っても「突出して面白いものは無いが、どれもしっかり遊べる出来」なのは凄まじいことであり、改めてRockstar Gamesの「すごさ」を見た。小さくない欠点はあれど、今作は同ジャンルの限界を押し上げる作品であり、驚くほど洗練された巨大なバケモノだ。

スポンサーリンク
スポンサードリンク
スポンサードリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする